#2 ページ23
「私としてもAが楽しそうなのを見るのは嬉しかったさ
…でももう少し、一国の王女としての身分がある事を考えるべきだったと思わないか？」
コツコツと歩み寄りながら、そう優しく言い聞かせるように兄は言う。しかしそれでさえも今は、素直に聞く気になれなかった。
「禁止されていたマジカルシフトをした事には謝りますわ。ですが、私はここではあくまでも一生徒で、」
「いや、マジフトをしたことが問題じゃない。そもそも禁止なんてされてたのか？……問題は、王族が身を呈して平民を守ったという事実だ」
ついにベッドの前まで来たアーサーお兄様。
私の言葉を遮り、静かにその“問題”を告げた。
「そ「はぁ？それのどこが悪ぃんだよ」
「Aはダチの為に動いただけですよね？」
「Aちゃんが咎められる理由がわかりません」
「皆さん……」
それが問題になる理由がわからない
そう言い返すよりも先に、3人が口を開いていた。私を庇う発言に場違いにも嬉しくなるが、シリアスな状況であることに変わりはない
＿＿＿ハズだった。
「おじたん、怒ってるの？お顔怖いよ？」
私の足の上の王子様が、その雰囲気をぶち壊しにかかったのだ。うるうると瞳を潤ませ、上目遣いを駆使するその姿は、恐ろしいほどに可愛らしい。
「うっ……まぁ、こんな所で話す話でもなかったな」
レオナ先輩でさえたじたじになっていたそれに、アーサーお兄様が勝てるはずもなく。ついに兄は折れ、ふっと緊張の糸が切れた。
「…にしてもそうか。Aは知らないのか… 」
「…？おっしゃるなら、はっきりとおっしゃってください」
「いや、今はいい。後で手紙を出すから読んでおくれ
…そうすれば、私の言葉の意味も見えてくる筈だ」
そう言ったお兄様は、チェカ王子を抱き上げて「ごめんな〜怖かったな」と言いつつレオナ先輩の方に移す。「Aのところに置いといてください」と敬語を使って抵抗していた先輩がまたしても新鮮だ。
「なに、可愛い子じゃないか。さぁそんなこと言わずに」
「おじたんありがとう！…レオナおじたんっ！！」
「ぐえっ」
チェカ王子に怪我人への容赦はないらしい。兄が降ろすと早速、馬乗りになってぴょんぴょん飛び跳ね始めていた。
「…なぁアーサー王子。あんたが連れてきたんだろ」
「ふふふ、あまりにも必死に「レオナおじたん」と繰り返していたからね」
「ﾁｯ…余計な事を」
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のま(プロフ) - マザーグースさん» 続編にもコメントして頂きありがとうございます！、ほんとに嬉しくてモチベあがりました…！頑張ります！ (2020年8月12日 12時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
マザーグース - この作品大好き…更新頑張ってくださいね。 (2020年8月10日 23時) (レス) id: 446891bd7a (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - 桜雪さん» うああ、ほんと読んでくれてありがとう…！そこまで言って貰えるとほんと自信持てます、、更新頑張れる(*´ω`*) (2020年6月15日 8時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - どうしてこんな神作品今まで知らなかったのか激しく後悔したよのまちゃん。もう秒でお気に入りした、、、、、、設定も描写もはっきりしていてとっても好きです超面白かった、、！ (2020年6月15日 1時) (レス) id: ef0eaf48d3 (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - Aさん» う、あ嬉しすぎて語彙力が消失してますすみません…！そういったコメント頂けるだけで低評価とか吹っ飛ぶくらいです笑 本当にコメントありがとうございます。自信を持って、完結まで向かわせていただきます！ (2020年6月14日 7時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年5月28日 7時
