#4 ページ49
「馬鹿A！！！危ないと言っただろう！？」
「……デュース、さん」
＿＿私が落ちた先は、硬い地面ではなく、彼の腕の中だった。
目は開けられないけど、聞き慣れた声だ。すぐにわかった。
「……デュースさん、そろそろ」
「…嫌だ」
「！？」
「もう二度と、あんな危険な真似はしないでくれ」
なかなか姫抱きをやめてくれないデュースさんにそう言えば、ぎゅっ、と私の体を支える手に力が入る。心配そうに眉間にシワを寄せる姿も簡単に想像できた。
…いつもなら、申し訳ない気持ちになっていたけど…
「…ふふ、」
「！僕は冗談で言ってるんじゃ…」
どうにもこれが嬉しくて、胸がポカポカと暖かくなる。…うん、元気出た。
「わかってますよ」
とんとんと、彼の腕を叩いて下ろすように急かす。
…彼の気持ちは嬉しいが、こんな事をしてる状況じゃないのも事実だった。
「はは！どうだ。ラギー。苦しいかよ。口の中が乾いちまって、お得意のおべっかも使えなくなっちまったか？」
「ひぐっ……うぅっ……」
「まずい、あのままじゃラギー先輩が！」
下ろしてもらい、ゆっくり目を開けて見えたのは、さっきよりも弱ったラギー先輩で。
(ユニーク魔法を使って…ダメだ。こんな砂嵐じゃ、レオナ先輩のところに行く前に鏡が割れてしまう)
「それほどの力があって、何故こんなことをする！」
「何故……？理由なんて聞いてどうする
俺を叱って、慰めてくれるって？
実力があったって、努力したってどうしようもねぇことがこの世の中にはいくらでもあんだよ
現にラギーはこの俺に手も足も出ねぇ
可哀想に。憐れだよなぁ……」
「はっ……ぐぅ……っ！」
「＿＿もうやめねぇか！！
『
「あれは……！？」
ジャックさんが声を上げた、その時。
遠吠えと共に、大きな銀狼が現れた。
(ジャックさんの、ユニーク魔法…？)
その狼はそのままレオナ先輩に突撃して、レオナ先輩に隙ができた。
「『
「ぐあぁっっ！！」
その隙をリドル先輩が逃すはずもなく。
レオナ先輩の首に、魔法封じの首輪がはめられる。
砂嵐も消え、地面のひび割れを残して、元のマジフト場に戻った。
(これで一件落着…？)
＿＿でも、まだ胸騒ぎが消えない…
ラギー先輩に駆け寄る一方で、チラリとレオナ先輩を見る。
いつもは綺麗に見えたその目が、酷く濁って見えた気がした。
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のま(プロフ) - 麗さん» ご指摘ありがとうございます…！その通りです。見事に誤字していました泣細かい所まで見て下さりありがとうございますm(_ _)m (2021年1月9日 8時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 31ページ 大丈夫だよジャック、、、の後にくるのは夢主の名前ではないのでしょうか?? (2021年1月9日 7時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - 月華姫さん» コメントありがとうございます( ´ ` *)グッピーちゃん呼び、一応理由があってどこかで明かすかもしれませんので楽しみにしていてください笑応援嬉しいです！応えられるように頑張ります！ (2020年5月23日 15時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - フロイドが何故夢主ちゃんをグッピーちゃんと呼ぶのか気になりながら更新楽しみにしていますっ♪此れからも応援していますっ(｀・∀・´)bではまたっ♪ (2020年5月23日 15時) (レス) id: 4f61ef1df2 (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - keronefiさん» うっコメントありがてえです…課題に追われて死にそうですが、更新も頑張ります！ (2020年5月13日 23時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年5月7日 17時
