#3 ページ48
ラギー先輩の悲痛な叫びが、マジフト場に響く。
それでも、レオナ先輩に心変わりがあるようには見えなかった。
「そりゃあんまりだ、レオナさん！」
「ブン殴ってでも試合に出てもらうぜ！」
「あぁ……面倒くせぇ
黙れよ雑魚ども！」
刹那、マジフト場の砂が巻き上がる。
地面はひび割れ、砂漠のよう…
砂埃が晴れると、ラギー先輩の首を掴みあげるレオナ先輩の姿が見えた。
(！ラギー先輩の腕にひびが…
まだ、レオナ先輩は魔法を使ってる！)
「レオナ先輩っ！」
「Aちゃんっ！？」
「おまっ、危ねぇのに出てくんなよ！」
ここまで酷いと、もう見過ごせなかった。
物陰から飛び出して、私もレオナ先輩と対峙する。
(ラギー先輩でダメだったんだ
私の言葉が響くとは思えないけど…)
それでも、言いたかった。
このままだと、あの夢のライオンのようになってしまうから。
「貴方のどこが嫌われ者ですか！
少なくとも、ラギー先輩達は貴方を慕っていたはずです！」
「ッハ！影から笑ってた奴が何を偉そうに、」
「笑ってなんかない！！！」
「「！！」」
「…確かに、私は卑怯な立場にいたと思います
でも、それは決して貴方を笑う為なんかじゃない
自分の為だ」
じっと、レオナ先輩の顔を見る。
こんな事をしているのに、いつもと変わらない飄々とした感じが、辛かった。
「……なぁ、王女サマ」
「！」
沈黙して、苦しむラギー先輩を見ていた先輩が、やっとこっちを見て言う。
(いつもは、王女なんて言わないのに…)
むしろ、そう扱うのを嫌っていたはずなのに。
「俺のユニーク魔法、『
何より干ばつを忌み嫌うサバンナの王子が持って生まれた魔法が……全てを干上がらせ、砂に変えちまうものだなんて！」
「！」
砂嵐が勢いを増す。
飛ばされそうなのを何とか堪えて、レオナ先輩の方を見れば、まだラギー先輩から手を離していないのが見えた。
「レオナ先輩、ラギー先輩を」
「お前にはわからねえだろう！？
同じ継承権が低い奴でも、努力も実力も認められるお前には！！」
「っあ、」
砂嵐が、さらに勢いを増した。
堪えたのも虚しく、ついに大きく体が持ち上がる。
「Aっ！」
「Aちゃんっ！」
「……」
(魔法で…いやダメだ間に合わない)
加えて砂が入ったのか、目が痛くて開けられない。
(この状態で受け身か…)
不安要素を残しながら、私の体は重力に従って落ちていった。
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のま(プロフ) - 麗さん» ご指摘ありがとうございます…！その通りです。見事に誤字していました泣細かい所まで見て下さりありがとうございますm(_ _)m (2021年1月9日 8時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 31ページ 大丈夫だよジャック、、、の後にくるのは夢主の名前ではないのでしょうか?? (2021年1月9日 7時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - 月華姫さん» コメントありがとうございます( ´ ` *)グッピーちゃん呼び、一応理由があってどこかで明かすかもしれませんので楽しみにしていてください笑応援嬉しいです！応えられるように頑張ります！ (2020年5月23日 15時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - フロイドが何故夢主ちゃんをグッピーちゃんと呼ぶのか気になりながら更新楽しみにしていますっ♪此れからも応援していますっ(｀・∀・´)bではまたっ♪ (2020年5月23日 15時) (レス) id: 4f61ef1df2 (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - keronefiさん» うっコメントありがてえです…課題に追われて死にそうですが、更新も頑張ります！ (2020年5月13日 23時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年5月7日 17時
