#2 ページ38
「…お前はどの科目でも優れていると聞く」
「…」
「だからこの仔犬が理性を失ったところで、軽く無力化できる…
そう踏んで、お前は纏う香りの効果を知ってもなお、二人きりでの実験を実行しようとした」
違うか？
その言葉に、(あぁ、なんだ)と先程までの焦りや不安が“霧散した”。
「えぇ、そのつもりでしたわ」
「だとしたらますます愚かだな。お前はこの学校の生徒を…男をナメすぎだ」
そう答えると、先生の目がより冷ややかなものになる。
(……あぁ、)
(女だからって、馬鹿にしてるんだわ)
デュースさん達のような人達に囲まれる時間が伸びて、忘れかけていたけど、そもそも普通の男はこんな思考だ。
(思い出させてくれてありがとう)、なんて皮肉めいたことを思いながら、私は口を開いた。
「確かに、体術や普通の魔法で行動不能に追い込むのだとすれば、愚かなことでしょう」
さすがに、魔法学校で先に勉強して＿しかもマジフト選手になろうとしてる人を、正攻法で倒せるはずがない。
そう、わかりきったことだ。
「でも、私には簡単に無力化する魔法があるのをお忘れで？」
クスッと意地の悪い笑みを見せれば、クルーウェル先生の顔が、苦虫を噛み潰したような顔に変わる。…どうやら、思い出してもらえたようだ。
私のユニーク魔法＿＿
これで出した鏡に触れた人は、その意識を鏡の中の理想郷へと囚われる。
…私が解放するか、自らの意思で夢の世界から出たいと強く願うまで。
そして、この魔法の強みはまだある。
出す鏡を大きくすればするほど、自力で出る難易度を跳ね上げることができるのだ。
…つまり、解かれても、もう一段階強い魔法をかければいいだけなのだ。
(まぁ、ブロットを考えると何度も撃てるものではないけど…)
それでも私には魔法石が二つあるし…
「…確かに自衛の術はあったな。だが、俺の言いたいことはこれだけじゃない。わかるか？仔犬」
「……？」
「お前は周りを頼れ…いや、お前は自分の為にもっと周りをうまく使え」
(今度は一体何…？「うまく使え」…？)
言われなくても自分の為に頼れるものは頼ってるし、使えるものは使ってきたはずだ。
(なのにどうして…)
黙り込んだ私を見て、クルーウェル先生は更に続けた。
「お前の自分の為は、本当に“自分の為”か？」
「！…」
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のま(プロフ) - 麗さん» ご指摘ありがとうございます…！その通りです。見事に誤字していました泣細かい所まで見て下さりありがとうございますm(_ _)m (2021年1月9日 8時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 31ページ 大丈夫だよジャック、、、の後にくるのは夢主の名前ではないのでしょうか?? (2021年1月9日 7時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
のま(プロフ) - 月華姫さん» コメントありがとうございます( ´ ` *)グッピーちゃん呼び、一応理由があってどこかで明かすかもしれませんので楽しみにしていてください笑応援嬉しいです！応えられるように頑張ります！ (2020年5月23日 15時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - フロイドが何故夢主ちゃんをグッピーちゃんと呼ぶのか気になりながら更新楽しみにしていますっ♪此れからも応援していますっ(｀・∀・´)bではまたっ♪ (2020年5月23日 15時) (レス) id: 4f61ef1df2 (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - keronefiさん» うっコメントありがてえです…課題に追われて死にそうですが、更新も頑張ります！ (2020年5月13日 23時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年5月7日 17時
