レシピ提供#1 ページ25
「ん〜…」
エースさんが要求した『なんでもない日』まで後二日。
ハーツラビュルの二人は、その準備に追われてるようで、今日の放課後も私とユウさんとグリムさんの二人っきりならぬ三人っきりだ。
「暇だねぇ〜…」
「そうですねぇ…」
(オンボロ寮に庭を！と思っていた頃が懐かしい…)
アズール先輩との取引で不要になったソレ。
他にめぼしいやりたい事もなく、私達はボーッとしながらオンボロ寮で日に当たっていた。
「…ツナ缶食べたいんだゾ」
「暇だからって食に逃げないの！」
「ふふ…」
そんな二人のやり取りは、何回目になっただろうか。
ボーッとしていると、コンコン、と今までになかった上品なノック音が寮に響いた。
「出てきますね」
「うん、ありがとう！」
(小さなことにも感謝の言葉を言える…さすがユウさん)
感心しつつ、扉を開ければ「げっ」と声を上げたくなった。
(やばい双子の先輩の、実はやばい方の＿＿＿)
「フフ、そんなに怯えなくても取って食うような真似はしませんよ」
「…何の御用ですか？」
「Aさんがお暇だと聞いたので。是非、あのドリンクのレシピを提供していただこうかと」
「…紙に書いて渡したはずですが」
「本当にできるか、定かではないので」
「……ユウさん、グリムさん。少し行ってきます」
「え、Aちゃん行っちゃうの？」
「…すぐ、終わらせます！」
(にしても、疑い深い人達だ…)
心の中でため息をつきつつも、私はジェイド先輩の後に続いた。
＿＿＿オクタヴィネル寮 モストロ・ラウンジ
「まだ営業中じゃないですか」
「今日は空いてる方なので…」
「連絡してもらえれば、こんな急にはならなかったと思うのですが」
「では、連絡先を教えていただいても？」
「………どうぞ」
(連絡先交換したと思ってた…！)
勘違いが、自らの首を絞めていく。
(フロイド先輩がいなかったのが幸いというべきか…)
「材料は紙にあった通り、用意させていただきました」
「あそこで作ればいいのでしょうか？」
「はい、従業員にも話はしてありますので好きに使ってください」
「少し失礼しますね」
「は、はい！」
軽く断って、カウンターに入る。
…しょうがないとはいえ、ジェイド先輩の視線が痛い。
「…いいですね」
「…へ？」
「いえ、なんでもないですよ」
それでも気にしてないフリをして、軽く髪を結っていれば、ジェイド先輩が何か言った。確かに、何か言ったはずなのに…
(あーモヤモヤする！)
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遙(プロフ) - ちぇよちゃのえくぼさん» ありがとうございます…！朝からテンション上がりまくりです笑これからもよろしくお願いします！ (2020年5月11日 8時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇよちゃのえくぼ - 面白いです! (2020年5月11日 0時) (レス) id: aef3ed9d84 (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - むうまさん» コメントが、来てる…？？お祝いありがとうございます！これからも頑張らせていただきます！！( ´ ` *) (2020年5月4日 11時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
むうま - 遅くなりましたが、続編おめでとうございます！！更新頑張ってください！！ (2020年5月4日 11時) (レス) id: 0f25994282 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年4月23日 9時
