#2 ページ11
「それじゃあ、あの眼鏡に聞いてみにゃあ」
「眼鏡って……クローバー先輩のことか」
「あいつはリドルがちっこい頃からよう知っとるよ
リドルのことが知りたいなら俺ならまずあの眼鏡に聞くにゃあ」
(二人は、幼馴染だったんだ…)
そうは見えなかったな、とデュースさんが呟く。
「私も全然わかりませんでした…
でもチェーニャさんも、知ってることじゃないんですか？」
＿『ちっこい頃からあいつは…』
あの言い方からしてチェーニャさんも幼馴染じゃないの？ならここで教えてくれたって別に構わない気がする。
そんな思いで聞けば、「んじゃあ、俺から聞き出してみぃ？」と挑発的に言われてしまう。
「…トレイ先輩に聞きに行きましょう」
「え〜何してくれるか楽しみだったのににゃあ
んならはよ眼鏡のとこ行きぃ。ほいじゃあ」
身体から消えていくチェーニャさん。
最後に生首の状態で意味深に笑って、完全に姿を消した。
「すみません、独断でトレイ先輩に聞きに行くことにしてしまって」
「いや、それは全然構わねぇけど」
「…“それ”は？」
エースさんの言葉に、ふと違和感を感じて聞き返す。
「…お前、あそこで「はい寮長」って言おうとしたろ？」
(…その事か)
確かに、タルト作りを頑張って謝ろうとしていた皆の気持ちを考えれば、酷い行動だった。
(謝った方がいい)
そうは思うのに、どうも私はエースさん相手だと素直になれないらしい。
「あそこは一度私達が我慢して折れた方が、穏便にいくかと思ったので、」
「それ！なんで我慢すんだよ！！」
「！」
「！？」
「エース、やめろ！」
うっせえ、日和やがって！！
言い訳じみたことを言えば、ガシッと両肩を掴まれる。気まずくて逸らしていた視線が、その驚きでエースさんに吸い寄せられた。
「お前みたいに我慢した末路が今の他の奴らだろ！？」
「っ！」
「言わなきゃわかんねえことがあるんだよ！」
(あぁ…まっすぐだなぁ)
(……リスクから逃げてたら、変わらない)
そんな意味にも取れたその言葉は、確かに心に響いた。
「…ごめんなさい、エースさん」
「……わかりゃいいんだよわかりゃ」
今度こそ謝って、(これで、仲直りだろうか)と安心していると、パッと肩に置かれていたエースさんの手が、ポンと頭に置かれる。
(また、ケイト先輩の真似？)
「っわ、」
かと思えば髪をクシャクシャにされる。
(な、なんなんだ…)
そんな疑問を込めて視線を送れば、エースさんは満足気に笑った。
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遙(プロフ) - ちぇよちゃのえくぼさん» ありがとうございます…！朝からテンション上がりまくりです笑これからもよろしくお願いします！ (2020年5月11日 8時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇよちゃのえくぼ - 面白いです! (2020年5月11日 0時) (レス) id: aef3ed9d84 (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - むうまさん» コメントが、来てる…？？お祝いありがとうございます！これからも頑張らせていただきます！！( ´ ` *) (2020年5月4日 11時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
むうま - 遅くなりましたが、続編おめでとうございます！！更新頑張ってください！！ (2020年5月4日 11時) (レス) id: 0f25994282 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年4月23日 9時
