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私のお母さんは専業主婦で、家庭はお父さんの僅かな収入に頼り切っていた。
だからなのか分からないけど、私の幼い頃の記憶にはおもちゃを買ってもらったことはおろか、家族で外出した思い出も公園で遊んだ思い出もない。
お父さんは乱暴な人だった。
いつも家にいないかと思ったら急に帰ってきて、気紛れにお母さんに暴力を振るった。だからお母さんはお父さんが帰ってくると、お父さんは足が悪いらしくて階段を上手く上がれなかったから、いつも私と2階に上がっていた。
お父さんは、コロコロと気分が変わる人だった。
機嫌が良いときは幼い私に構ってくれたり、カレーを作ってくれたりした。お父さんの作るカレーは辛くて、私は甘い方が好きだったけど、でも言って殴られたらやだったから何も言わずに食べた。今では私が辛党なのはそのせいだ。
私は個性の発覚が遅かったらしく、お父さんにもどうせ無個性だろうと言われていた程だった。
私の個性が発覚したのは、たしか、6歳のときだった。
ベランダに出ていたのを家の中に戻ろうとしたら、突然、家が崩れ落ちた。
後退り崩壊に巻き込まれるのを免れた私の耳が、掠れた声を拾った。
「A……」
それは耳に馴染んだ、母の声だった。
お母さんと叫んで瓦礫を必死にどかす。幸か不幸か、母はベランダに繋がる窓ガラスのすぐ近くで洗濯物を畳んでいた。だから、瓦礫の隙間から漸く見えた母の腕にはガラスが何本も突き刺さっていた。
「お母さん！！」
そうして引き上げようと母の腕を掴むと、掴んだ母の腕が紫色に変色した。
「え」
手を離す暇もなく、母の腕はあっという間に黒く溶け、どちゃりとその場に崩れ落ちた。
そのあと慌てて手を離すと私の手のひらにこびりつく“母だったもの”。
瞳から垂れ流れる液体を拭き取れば、頬がヒリヒリと崩れていくような感覚がした。
◆◆◆
父親は唖然としてその異様な光景を見つめた。
依頼人からの仕事が終わって久しぶりに家に帰ったと思えばその家は以前の面影もなく崩れ落ち……否、腐敗したかのようにボロボロとなって、ぺたんと座り込みそれを見つめる小さな子ども。
「……A？」
振り返った幼い少女の顔は、まるで壊死しているかのように黒く淀んでいた。
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404(プロフ) - ねかあさん» ああああ応援ありがとうございます！！！！！！！ヴィラン連合のわちゃわちゃ良いですよね私も大好きです！！！ (2月19日 11時) (
レス) id: 3a75ae716b (このIDを非表示/違反報告)
ねかあ(プロフ) - あああああああああああああああ！頑張って！ヴィラン連合入ってくれるとか、ありがたいいいいいいいい！応援してます。 (2月9日 17時) (レス) @page23 id: 39dbcee998 (このIDを非表示/違反報告)
鉛筆(プロフ) - ねかあさん» お楽しみ頂けたようで幸いです！また応援ありがとうございます。ご期待にそえる作品になるよう頑張りたいと思います……！ (12月23日 23時) (レス) id: 3a75ae716b (このIDを非表示/違反報告)
ねかあ(プロフ) - 見ていて楽しいです。更新応援してます。 (12月22日 22時) (レス) @page13 id: 39dbcee998 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆ | 作者ホームページ：こっちで おれと おどろうぜ
作成日時：2023年12月14日 7時
