放課後逃走劇#1 ページ20
「やっと終わりました…」
最後の授業が終わって、思わずそんな言葉をもらす。
(今日だけで色んなことがありすぎなんだよ…)
鏡の間での出来事、初めての授業、昼間の嵐のような人達…
(デュースさんが居なかったら、もっと大変だろうな…)
デュースさんは、私に話しかける人が居ると「今移動中なんで」とか言って適当に流してくれる。
(ありがたいよなぁ)
「Aはこの後どうする？」
「寮に戻って掃除に励もうかと…デュースさんは？」
「僕は部活動体験に行こうと…そういえばAの寮って結局どこなんだ？」
「オンボロ寮ですよ」
「オン…！？」
「7つの寮のどれかじゃないのか！？」と目を白黒させて言うデュースさん。
(まぁそうなるよね)
彼に関しては嘘をつく気が毛頭ないので、経緯を話す。
「…やっぱ凄いな、お前」
「…大袈裟ですよ」
事情が事情だから、素直には喜べない。
ただ、褒められたという事実がくすぐったかった。
(完璧が当たり前で…向こうでは褒められる事も減ってたからかな…)
教室を出て、デュースさんと別れる。
(私も部活…いや無理だな)
(帰ってユウさんに癒されよう)
今朝ぶりにぼっちになった私。
そんな私は、デュースさんの偉大さを知る事になる。
「ねぇ君！軽音部に入らない？」
「マジフト部のマネージャーやってよ！」
「いやマジフトじゃなくて陸上部のマネを…」
「バスケのマネだろ！」
1人になったのを見計らったかのように、わっと人が押し寄せ、部活動勧誘の嵐が起きる。
「〜〜全てお断りさせていただきます！」
「あっ逃げたぞ」
「追えー！」
(スカートじゃなくてよかった！)
まさか授業以外で全力疾走するとは…
相手が相手なので、ただ逃げ続けるだけでは詰む。
(もうちょっとでオンボロ寮に着いたのに…！)
追いかけてくる先輩達に悪態をつきながら、私はオンボロ寮前の建物に駆け込む。
見た感じ、植物園といったところだろうか。
「げっ…ここは…」
「チッ…どこ行きやがった」
(げっ…？)
木の影に息を潜めて、先輩達の動向を伺う。
(なんでもいいから早く帰ってください…！)
そんな願いが通じたのか、だんだん先輩達の足音が遠ざかっていく。
「…よかった……」
「よかねぇよ」
「！？」
「なんかうっせえと思ったら…ノースのお姫様じゃねえか」
人の睡眠妨害しやがって
そう言って現れたのは、褐色に猫耳のついた巨人だった。
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のま(プロフ) - アイリスさん» タイトル変更を少し前にして…反映してなかったのかもしれません汗。私自身も気になってはいたのですが、直し方もわからず…と言った具合で。申し訳ありません (2020年5月20日 22時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
アイリス - 完璧な仮面という作品を押したら誰が為の王女というタイトルが出てきた……。ん……？ (2020年5月20日 20時) (レス) id: 191e3f71f6 (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - あすまさん» ニヤニヤしていただけて作者冥利に尽きます…その上身体の心配まで！素敵なコメントをありがとうございます！頑張ります( ´ ` *) (2020年4月25日 21時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
あすま(プロフ) - とても面白いです!!デュースとの絡みを見て､いつもニヤニヤしてます(笑)今の時期大変ですが､お身体に気を付けて下さいね。更新頑張って下さい!! (2020年4月25日 18時) (レス) id: 9925a6995f (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - saraさん» ああああなんという間違いをおかしてしまったのでしょう…今気づいてるところは修正入れます！共有ありがたいです…！頑張ります！ (2020年4月21日 16時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年4月10日 19時
