#4 ページ5
「＿＿さて、まずはユウさん
大変残念なことですが……
貴女にはこの学園から出て行ってもらわねばなりません。魔法の力を持たない者をこの学園へ入学させるわけにはいかない」
「え、」
思わず声を漏らしたのは、彼女じゃなくて私だった。
(そんな馬鹿な)
彼女はこれで入学しなかったら、
本当に学校唯一の女子になってしまう。
覚悟していた事だけど…
もう一人女子がいるなら、いた方がいいに決まってる。
「心配はいりません
闇の鏡がすぐに故郷へ送り返してくれるでしょう
さあ、扉の中へ。強く故郷のことを念じて……」
ただ、そんなワガママを言っても通らないのは目に見えている。
それに、ここで問題児として認識されるような事があっては困る。
仕方なく私は女子生徒＿ユウさんの棺に入っていく様を見届ける事にした。
「さあ闇の鏡よ！
この者をあるべき場所へ導きたまえ！」
「……」
「ゴ、ゴホン……もう一度
闇の鏡よ！この者を……」
「どこにもない……」
「え？」
「この者のあるべき場所はこの世界のどこにも無い……無である」
(そんな事あるんだ)
嬉しい気持ち半分と驚き半分で、
二人のやりとりを見つめる。
学園長もパニックだし、ユウさんも困惑している。
(………ところで、)
「学園長、私はどうしましょう」
「あっ…忘れてた…」
「えぇ？」
気持ちはわかるけど酷すぎないか？
「私よりもユウさんの話の方が長引きそうなので、
出来れば先に決めていただきたいのですが…」
「まぁそう思いますよねぇ…ふむ、どうしたものか」
学園長が黙り込んでしまって、沈黙が流れる。
そして数十秒してやっとその沈黙は破られた。
「とりあえず寮の方は少しこちらで考えさせてください。そして今日の貴方の宿ですが…もう誰も使っていない寮があります。そこに今日は一時的に住んでもらうか、他の寮の空き部屋を借りるか、」
「誰も使ってない寮でお願いします」
「即決ですね」
食い気味に言ったつもりはないけれど、
学園長には苦笑されてしまった。
そして「本当にいいんですか？」と念押しされる。
とてつもなくオンボロらしいが…別に大した問題じゃない。
逆に興味があるくらいだ。
(なんせ小国とはいえ一国の王女…
オンボロの家なんて入った事もないからね)
「それじゃあ失礼します」
地図と寮の鍵も受け取ったし迷う事はない。
…にしても私の学校生活、
いったいどうなってしまうのか。
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のま(プロフ) - アイリスさん» タイトル変更を少し前にして…反映してなかったのかもしれません汗。私自身も気になってはいたのですが、直し方もわからず…と言った具合で。申し訳ありません (2020年5月20日 22時) (
レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
アイリス - 完璧な仮面という作品を押したら誰が為の王女というタイトルが出てきた……。ん……？ (2020年5月20日 20時) (レス) id: 191e3f71f6 (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - あすまさん» ニヤニヤしていただけて作者冥利に尽きます…その上身体の心配まで！素敵なコメントをありがとうございます！頑張ります( ´ ` *) (2020年4月25日 21時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
あすま(プロフ) - とても面白いです!!デュースとの絡みを見て､いつもニヤニヤしてます(笑)今の時期大変ですが､お身体に気を付けて下さいね。更新頑張って下さい!! (2020年4月25日 18時) (レス) id: 9925a6995f (このIDを非表示/違反報告)
遙(プロフ) - saraさん» ああああなんという間違いをおかしてしまったのでしょう…今気づいてるところは修正入れます！共有ありがたいです…！頑張ります！ (2020年4月21日 16時) (レス) id: d72737bac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のま | 作成日時：2020年4月10日 19時
