193話 ページ3
卒業式当日の朝、いつもより少し早く目が覚めて、今日が本当に最後なんだって実感して、昨日みたいな迷惑はかけないようにしようと思った。
今日はお母さん仕事がお休みらしい。久しぶりの休みだって言ってゆっくり過ごすんだとか。
「…いってきます」
少し早く起きたから、昨日と同じ時間だとまたゾムさんに会うかもしれないから、いつもより少し早く家を出た。
はずなのに。
「…なんで、いるんですか」
なぜか家の前にゾムさんが…。
「…もう、やめてください。期待しちゃうようなことしないで…」
ゾムさんに聞こえるか分からない声で呟いた。
「し、失礼します…」
ゾムさんの横を通って、学校への道。
怖くて震える足を頑張って動かして、いつも通り、変わらず、歩く。
ゾムさんがどんな顔してるのか、どこを見ているのか、そんなこと気にならないように、気にしないように。
「…なんですか？離してください」
家から少し離れたところで体が後ろに少し傾いた。ゾムさんがまた、私の手を掴んでて、その力は今日も、強い…。
「……」
ゾ「……」
なんで、何も言わないんですか？
ただ何も言わず、じっと掴んだ手を見て、何がしたいんですか…？
「…もうやめましょう？私はもう忘れます。だから、ゾムさんも忘れて」
そう言って私の手を掴むゾムさんの手を、反対の手で引き取った。
ほとんど力が入ってないゾムさんの手は、私の力でもすぐに外れてしまった。
…ここで、離れないくらい力入れてくれたらよかったのに、なんて。
「わがまますぎる…」
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ジョーカー - osさんとzmさんがけんかっぽいのしてるときに｢もどかしいんじやぁぃぁぁ！！｣って暴れてました。そしたら弟に｢こいつやば｣って言われました☆ (2022年8月6日 19時) (
レス) @page6 id: 73a2cb4f86 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - 最後…!感動しました! (2022年6月28日 19時) (レス) @page6 id: 49e252ef22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者
作成日時：2019年7月24日 18時
