出来損ない少女は失敗を恐れる【wrwrd】 (ページ20)

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160話ページ20

生徒会室 side

ゾムの言葉を聞いてオスマンがゾムの胸ぐらに掴みかかった。トントンは驚きで反応が遅れ、止めることができなかった。

オ「ちゃんと説明して」
ト「待て待て！落ち着けってお前ら！」

トントンはなんとか2人を引き剥がし、少し離れた場所に互いを座らせた。この時、大先生かグルッペンのどちらかは残しておけばよかったと少しだけ後悔していた。

ト「まずはゾム。ちゃんと説明してや」
ゾ「同じ服着るような仲やって」
オ「だからそれがどんな仲やねん」
ゾ「…ご近所さんやけど！？」
ト「何逆ギレしてんねん！ご近所さんてそんな同じ服とかある！？」
オ「は？何？ただのご近所さんがうちの妹に何の用？」
ト「お前もいちいち突っかかるな！疲れるなぁ！お前ら！」

トントンがどんなに抑えても止まらない2人の言い合いを生徒会室の扉をノックする音で止まった。

ト「あ？誰…」

閉めた鍵を開けに扉まで行き、鍵を開けるとAが立っていた。

ト「え、えっ！？どうしたん！？」
「あ、えっと、母に早く帰ってこいと言われまして…」
ト「あ、あぁ、そうなん？鞄取りに来た感じ？」
「えっと、はい。大きな声…あ、いえ、なんでもないです…」

トントンから鞄を手渡され、何かを言いかけたが聞いていい事なのかわからず、それ以上は何も言わなかった。

ゾ「じゃあ俺も」
オ「しばらくAに近づくな。シフトはこっちで組み替える」
ゾ「は？」
「…えっと」
ト「あー、小寺さん帰って大丈夫やで？」
ロ「気づいてへんかもやけど俺もおるで？」
ト「あ？なんやお前も帰るん」
ロ「いや、こんな場所に一人はあかんやろ。だから来た」
ト「あー、そう。小寺さん、後でシフトまた送り直すかもやけど大丈夫？」
「あ、はい！大丈夫です。すみません、お先に…」
ロ「俺途中まで送ってくるから何かあったら電話してや〜」

一礼するAと手を振るロボロを見送ってから、また鍵を閉め話し始めた。

話は最終的に、シフトを組み替え様子見、ということに落ち着いた。