恋愛低体温

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あ…また来てる、、





用事を終えてカウンターに戻ってくると
自習室に座ってる彼が見えた。





彼っていうのは
あのあやしい…土田って人。






あれからよく来て
本を探したり、あとはパソコンを持ち込んで
自習室にいることもある。


自習室といっても、空間自体は一緒で
窓辺に横並びにならんだ机と、隣同士衝立を立てただけの簡易的な半個室


カウンターからも見える位置にある。





いつも来る時間はバラバラ。
午前中に来たり
午後から来たり…

ただ…あまり長居はしないようで
よく携帯を見てはバタバタと帰り支度をして
慌てたように帰ってゆく。






やっぱり変わった人


借りてく本もスポーツ系だったり、
体の仕組みの本

あと何故か珈琲の本。



時間帯もバラバラだし
なんの仕事をしているのか、わからない。
はたまた仕事をしているのかどうかも疑問。



ただ、なんとなく…
Tシャツから伸びた腕が逞しくて
もしかしたら鍛えてるのかな？って思ったり




相変わらず格好はあやしいまんま。

帽子と眼鏡は必須
たまにマスク

服装だけ見たら完全に不審者







それから、
たまに目も合う…

そんな時、彼は
そのまま目を反らすんじゃなくて
必ず微笑む。


私はそれに小さく会釈をする




そういうところ
感じがいいっていうか…
良い人な人なのかな？とか思うけど、



正直、こういうのには慣れてない。

わりと戸惑う。








「Aちゃん、お昼行ってきなよ！」








コロコロと椅子を転がしてきた
珠美さんが私の脇腹をボールペンでツンツン



それに私は半笑いで身を捩りながら
ファイルを閉じた。







今日はとても良い天気

最近雨がちだったから
久しぶりの晴れ間に少し嬉しくなる。


一旦事務室に戻り
"休憩行ってきます！"と声を掛けてから
お昼御飯をもって外へ。





お気に入りのベンチ
広場が見渡せる場所にある

晴れた日は此処でお昼休みを過ごす。



可愛いワンちゃんがお散歩してたりして
わりとお気に入り。



のんびりした時間

うっかりウトウトしちゃうこともしばしば

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