恋愛低体温

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「ん。頑張ってるんだぁー
…ダンス、、好きだしぃー」





ダンス？
…ミュージカルの方なのかしら？





ははーん！
その演劇だかミュージカルだかと
アルバイトに没頭し過ぎたあまり
卒業が危ういとか？
留年かかってるとか？


だからこんなに
しょっちゅう図書館に来て勉強してるのね！






……………。







「ミンティアあげます。」


「わぁーいいのぉー♡」






頑張って、ウサギさん！

私に出来るのはこれくらいのことだもの。





…カリカリいってる
ますますウサギ、、







「僕、好きなものがいっぱいあるんだよね。
欲張りなのかも。

とりあえず興味があるものは
なんでもやってみたいと思うし、
趣味も多い。」






…へぇ。
私とは全く違う人種






「…いいなぁ、、
私にはそういうの…わかんない」



「…………。」







特に好きなものも
趣味もない

彼みたいに
好きなものがたくさんあるなら
毎日楽しいんだろうな…








「前髪…」


「え？」






じっと見つめられたと思ったら









「前髪、短い方が似合うんじゃない？」





突然、
スゥーっと覗き込むように近づいてきて








「ほら。」






…やぁ…っ//


手のひらが 前髪を掻き上げていった









こんなに近い距離で
こんな風に
男の人にされるのは







「せっかく綺麗な目してるのに勿体ないよ」







慣れてなくて…









「でも…」


「ん？」






ドクンって大きく跳ねた胸が







「私…月曜日が休みだから、、」





とても息苦しくさせるから
こんな子供みたいなことしか
言えなくなっちゃう





バカみたい



恥ずかしくなって
髪を撫で付けながら俯いた。







そんなの…言い訳。
月曜日やってる美容院なんて沢山ある。

お洒落な美容院なんて知らなくても
調べれば沢山ある。

…入る勇気がないだけ。








「…はい、これ。」






俯いた私の前に
一枚の名刺






「ココ、僕もたまにお世話になってるお店。
お店の方には僕からも言っておくから
気が向いたら行ってみて。」







ソロソロと顔を上げると
あんな子供じみたことを言った私に
土田さんは笑いかけてくれてて…

今、私絶対頬っぺたとか赤くなっちゃってる。
恥ずかしくて恥ずかしくてどうしようもなくて…
キュッて唇を結んだ。





この人は
私には無いものをもってる



言葉の選び方だったり
考え方もそう、、

ほんとにスマート




彼といると新鮮

私のパレットの中の色が




増えていく感じがする。

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