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「じゃぁ、明日は冴ちゃん家で
新年会なんだぁ。」
「はい。」
「いいなぁ〜。俺も行きたいなぁ〜。
受付嬢の新年会…」
大好きだと言う、お気に入りの銘柄の日本酒を飲みながら、哲也さんはキラキラした瞳で
私を見つめる。
「………そんな見つめても駄目です。
連れていきません。」
「………ちぇっ、」
拗ねた表情をした 哲也さんは、
テーブルに頬杖をついてみせる。
そんな可愛い仕草しても 駄目です。
「それに、、哲也さんと お付き合いしてること、誰にも言ってないし…」
「ふーん、そうなんだぁ。」
二番目じゃなくなっても、
それは変わらず、秘密。
「別に隠さなくてもいいよ」
「………え?」
「言ってもいいよ。
俺と付き合ってる、って。」
え?だって…、
哲也さん、バレちゃ困るでしょう?
「ちゃんと付き合ってるわけだし、
別に隠さなくても良くない?」
「………いい…んですか?」
「いいよー。ネットにあがらなきゃね。」
でもでも!会社にも いっぱいいると思うんです!哲也さんに憧れてる女の子。
私、バレたら袋叩きにされたりしませんか?
されちゃいますよね!きっと。
「明日さぁー、夜遅くなるんでしょー?
やっぱり心配だから、冴ちゃん家まで
迎えに行くよー。終わったら電話してー。」
言ってもいい、ってことは
やっぱり、ちゃんと付き合ってるんだよね?
哲也さんも そう言ったよね?今!
「ねぇ〜、聞いてるー?
明日、ケンチと どっかで飲んで時間潰してるから 帰る時、電話してよぉ?」
心配することなんて…、ないよね?
・
「ご馳走様でした。」
「いいえー。美味しかったでしょー、鴨!」
「はい…とっても♡」
哲也さんは、うふん、って 満足そうに微笑み、
右手にはめた時計を確認して…
「これからどうしよっかー。」
くるり、と身体ごと振り返って
私の正面に立つ。
「まだ、そんなに遅くないし…
もう少し、一緒にいたい…かな。」
指先に、彼の指が絡まったのを合図に
哲也さんを見上げた。
「もう一軒 どっか飲みにでも行く?
あー、でも明日も飲むんだよね?
そもそも、A、全然 飲めないし…」
うーん、って困った顔で悩んでる、彼。
「ウチ、来ますか?」
絡められた指が、
ピクッと微かに動くのを感じた。
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花(プロフ) - かりんこさん» ありがとうございます(ノ´∀`*)切ない哲也さんもきっと色っぽくて…ハフン← (2018年12月2日 23時) (レス) id: da6606050a (このIDを非表示/違反報告)
かりんこ(プロフ) - 楽しくきゅんきゅんしながら読ませてもらってました!!哲也さんが切なくて(泣)花さんが書く哲也さん大好きです!! (2018年12月2日 15時) (レス) id: 80c3c3dd16 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - こばしり。さん» ありがとうございます(*´ω`*) 頑張ります(^-^) (2018年4月10日 14時) (レス) id: da6606050a (このIDを非表示/違反報告)
こばしり。(プロフ) - JSB旅館好きすぎるー!まじ卍←何これ。 更新まっとりまっせ~!(*^3^)/~☆ (2018年4月9日 17時) (レス) id: 430ac03c68 (このIDを非表示/違反報告)
reo sano - はい! (2018年3月22日 18時) (レス) id: c9f3e49afd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花 | 作成日時:2017年4月25日 21時