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「週末、うちに来ない?」
「てつ…や、さん…ち?」
先程までの息が詰まるような空気が、一転…
別の意味で 今度は息が止まりそうな展開。
憧れの哲也さん家に誘われてる、、
「やっとね、新しい家具が揃ったんだ。
Aが嫌かな?って思って…」
「………」
「だから、新しい家具が揃うまで 誘わなかったんだ。ちゃんとリセット出来たら、Aを呼ぼう、って…」
「それまでAを抱くのは待とう、って思ってた。
Aの部屋に上がっちゃうと、
決心が揺るぎそうで、、だから…」
だから、、
部屋に来ようとしなかったの?
「Aが心配するようなことは
なにもないよ。
でも、、心配してたなら、、
もっと早くに言えば良かった。」
彼は、私が思ってるよりも ずっと、
私の事を考えてくれて、誠実だった。
大事に思われてるし、大切にしてくれてる。
「もう、我慢しなくていい?」
「………我慢、、………して、、た、の?」
「当たり前でしょー。俺も男の子だし。
それに…、
Aの誘惑、半端なかったしねぇー。」
「…なっ//」
そ、そんなつもりで誘ってたわけじゃ…//
クスクスと、私をからかいながらも…
「泊まる用意、しておいで。」
「………//」
甘ったるい声で
私の心臓を 飛び跳ねさせることも忘れない。
・
外で冷えた身体を温めるべく
湯船に浸かって
マジマジと自分の身体を見つめる。
週末、哲也さんに 抱かれる…。
とうとう、、その時が…
腕に 手のひらを滑らせたら
パシャリと お湯が音を立てて跳ねた。
大丈夫。
哲也さんは優しいもん。
きっと一晩中、腕枕をしてくれて
私は抱き締められて 眠るんだ。
彼の胸の中で目覚めて
幸せな朝を迎えるんだ。
そう。私の欲しかったもの、全部。
全部、もうすぐ 手に入りそうなの。
「…………」
なのに…、、
何故だろう…
さっきから、頭に浮かぶのは、
健二郎さんばかり…
あの、物悲しそうな健二郎さんの表情が
頭の片隅に チラついて仕方ない。
「健二郎さん、、
どうしてるの、かな?」
浴槽の淵にダラリと腕を放り出し、頭をもたげながら呟いた独り言は、小さくバスルームに木霊する。
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花(プロフ) - かりんこさん» ありがとうございます(ノ´∀`*)切ない哲也さんもきっと色っぽくて…ハフン← (2018年12月2日 23時) (レス) id: da6606050a (このIDを非表示/違反報告)
かりんこ(プロフ) - 楽しくきゅんきゅんしながら読ませてもらってました!!哲也さんが切なくて(泣)花さんが書く哲也さん大好きです!! (2018年12月2日 15時) (レス) id: 80c3c3dd16 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - こばしり。さん» ありがとうございます(*´ω`*) 頑張ります(^-^) (2018年4月10日 14時) (レス) id: da6606050a (このIDを非表示/違反報告)
こばしり。(プロフ) - JSB旅館好きすぎるー!まじ卍←何これ。 更新まっとりまっせ~!(*^3^)/~☆ (2018年4月9日 17時) (レス) id: 430ac03c68 (このIDを非表示/違反報告)
reo sano - はい! (2018年3月22日 18時) (レス) id: c9f3e49afd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花 | 作成日時:2017年4月25日 21時