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剛典さんと二人でやって来た、別荘。





今夜は隆二はいないからと、
久しぶりに 手料理を振る舞うことにして
哲也とふたり、キッチンに立った。








最近の剛典さんは、少し…変。
お仕事が大変なのか、帰りも遅く
家でも、何かを考え込むように
ボンヤリしている。





そして、なにより…
また、彼女に会っているみたい…




忘れたはずの、あの香りが 私の鼻に微かに残る。



剛典さんが、ここの所、少し変なのと
何か関係あるんだろうか?






チラリとキッチンの向こうに目をやると、
彼は、もうとっくに暮れた 窓の外を見ていた。
手元には、いつまでも捲られることのない本。









「今夜のメニューはなんですか?」






止まっていた手がハッとなった。
隣に視線を移すと、哲也が私を見ていて…








「パエリアよ、」



「姫…、」



「心配しないで、哲也。…大丈夫よ、」







小さな溜息が聞こえた。









「全然、大丈夫そうな顔、してない。」



「………」








こういう時の哲也には、
返事をせずにやり過ごすのが一番。







「俺には、なんでも言って。」





言わなくても、
私の気持ちなんて、お見通しのくせに…。






いつもは物腰優しい、哲也。
でも、たまにこうして出る、哲也の男っぽい部分…。







「不安だって、、言えばいいのに…
会わないで、って言えばいいのに。」




「お仕事なのよ、
剛典さんは、私の事…好きだって言ってくれた。それを信じてる…。」






そう…、なんにもない。
ビジネスの関係なんだもの、、

口を出すべきじゃない。
不安がる必要もないのよ…。









「じゃぁ、なんでそんな顔してるんだよ…」






……そんな顔?


哲也…、
私、今…どんな顔してる?

剛典さんに 見せられないような顔、してる?









「そんな顔させるために、
傍にいるわけじゃない。」






私よりも、
貴方の方が苦しそうよ…、哲也。






そっと哲也の頬に触れたら、

トン…、と音がしそうなくらい 引き寄せられ、落ちた哲也の胸は温かくて、
よく知る匂いがした。




背中を撫でる 手が優しくて、
少しだけ私を感傷的にさせる。









私の騎士(ナイト)は、優しい。
優しくて、強くて、繊細…。

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設定タグ:三代目JSoulBrothers , 岩田剛典 , TETSUYA,土田哲也   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - りょうちさん» そうなのー。今書いてるの書き始める前かなー?読み返してくれたんですね!ありがとうございます(*´▽`*) (2017年9月13日 16時) (レス) id: 4e300b94c6 (このIDを非表示/違反報告)
りょうち(プロフ) - 花さん!いつの間に更新してたのよー!嬉しいサプライズだよ(*^▽^*) (2017年9月13日 15時) (レス) id: e6319aab1f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - らりるれろんさん» ありがとうございます(*^^*) (2017年8月31日 7時) (レス) id: 4e300b94c6 (このIDを非表示/違反報告)
らりるれろん(プロフ) - そうですよね(^^;臣隆のお話も読ませていただいてますよ(^^)楽しみです!あっ!遅くなってしまいましたがお子様お誕生日おめでとうございます*\(^o^)/* (2017年8月31日 4時) (レス) id: 4dde80cde4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - らりるれろんさん» PowderSnowはもうこれで終わりです。 (2017年8月30日 17時) (レス) id: 4e300b94c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年11月19日 22時

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