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ページ28

剛典side









「………やっと見つけた居場所なんです、
剛典様の傍に居たいって…」






目を伏せた 哲也が ポツポツと話してくれた
彼女の家の事情。





彼女が 実家で
そんな想いをして過ごしていたなんて…

てっきり末っ子で、甘やかされて 育ってきたんだとばかり思ってた。





そういえば、彼女は結婚して
一度も 実家に 帰りたがったことはない。






『若奥様の抱えられた 孤独で、
お寂しい気持ちを お察しください。

若奥様には、坊ちゃんしか
いらっしゃらないんですよ。』




健二郎が以前、俺に言った言葉…。








「それなのに、あんな冷たい言い方をして!

彼女が どんな気持ちで
毎日、貴方を待ってると思ってるんだ!」







独りで、知らない家に嫁いで来て
どれだけ孤独を感じただろう…


彼女には、俺しかいなかったのに…
俺は、彼女との距離を
縮めようとはしなかった。


頼る家もなく、
夫との距離を感じたまま、
あの頃、彼女はどんな気持ちで
この家で暮らしてたんだろう。









「彼女を追い出したのは…貴方だ!

貴方が 追いかけないのなら、、
俺が追いかける。」







「………」





哲也の眼差しは、真剣そのもので…

どれだけ 彼女の気持ちに
寄り添ってきたんだろう…、

そう思うと、やっぱり妬けた。






彼女を理解してるのは、
俺じゃなく、哲也だから。


彼女の一番傍にいるのは、
哲也じゃなくて、俺じゃなきゃ駄目なのに…







「剛典様!」






哲也の手を振り払って、
玄関を飛びだそうとした俺に…






「姫は…きっと、
あそこにいらっしゃいます、」






哲也にしか 分からない場所、

哲也にしか 理解できない 彼女の気持ちがある。








「坊ちゃん! 傘っ!!」









やっぱり、悔しいよ、俺。

君の一番 近くにいるのは、俺がいい。
君を一番 理解してるやれるのも、俺がいい。









君を、一番 愛してるのも…

俺がいい。








身体に打ちつけるような 激しい雨が降る
夏の夜、

身なりも、世間体も気にせず
なりふり構わずに びしょ濡れになりながら
真っ暗な道を ただ、走り続けた。





独り、きっと この雨の中、
孤独に涙を流しているであろう
彼女を探して…。







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設定タグ:三代目JSoulBrothers , 岩田剛典 , TETSUYA,土田哲也   
作品ジャンル:恋愛
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いちごのポッキー(プロフ) - 花さん» なるほどです!返信ありがとうございます!わかってから読み返して、ほっこりしました笑 (2018年1月23日 17時) (レス) id: e1d2cf54a4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いちごのポッキーさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます( ´∀`) そのシーンはですね、直人さんがお嬢が可愛すぎるあまり独り占めしたくなる、みたいな流れですので、たぁくんも姫に対して独占欲というか、そういう 気持ちが芽生えてきたんでしょう。哲也に嫉妬もしてますしね?(笑) (2018年1月20日 23時) (レス) id: 9087a2b620 (このIDを非表示/違反報告)
いちごのポッキー(プロフ) - この作品、大好きで読み返していて、疑問ち思う事があったので、今更ながら質問です笑 純恋ちゃんが産まれた病院の帰り、たぁくんが「直人さんの気持ちがわかった」的な事を言っていますが、具体的にはどういう事なんでしょうか? (2018年1月20日 23時) (レス) id: e1d2cf54a4 (このIDを非表示/違反報告)
smiley(プロフ) - えー(ーー;) でもでも!私が成人するまでには戻ってきてくださいよ!成人したら一緒にお酒飲んでくれるっていったもん(*`へ´*) (2016年11月21日 18時) (レス) id: ce4b5cd274 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 恵理さん» そうなの!?なんかー、もたもたしてたら開演10分前とかでぇー、急いでグッズ売り場に行きましたw (2016年11月21日 17時) (レス) id: 4e300b94c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年9月25日 20時

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