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剛典さんのお母様は、
小高い丘の上の 見晴らしの良い場所に
眠られている。





車を降りて、少し前を歩く 彼の背中を追って歩く私と彼の間に
冷たい風が 丘を吹き抜けていく。





コートの襟元を握った 私の目に、
大きなカサブランカの花束が、風に靡いて

彼が、冷たい風から守るように
優しい手つきで 花を抱え直したのが見えた。







まるで、映画かなにかのシーンを見ているようで、彼から 目が反らせなかった。








剛典さん、
どうして、今日、此処に
連れてきてくれたんですか?







真っ白な カサブランカを前に
手を合わせて 目を瞑る彼の横顔は、
瞬きをするのも惜しい程に、端正で…









同じように手を合わせて、
目を瞑ると、丘を駆け抜ける風が
ザワッと音を立てて 走ったのが聞こえた。







お母様…、
私は、五十嵐の嫁として、
剛典さんの妻として、
やっていけるでしょうか?



どうして私だったのでしょうか?








お見合いの話をいただいた時から、
ずっと分からなかった事。
何故、私だったのだろう。








目を開けると、
隣で、剛典さんが じっと 私のことを 見つめていた。






「…なんでしょう、」



「ありがとう。
一緒にきてくれて。」








喉の奥が、きゅぅっとなる。








「いえ、、」



「来月も、、一緒に…来てくれる?」







逸らされることのない瞳は、
温度のないものから、
いつの間にか、温かみを含んだ瞳に
変わっていた。








「…わたし、と?」



「無理にとは、言わないけど…」







唇が動く、その形でさえ
綺麗だと思ってしまう。









「……よろしいんですか?」




「…奥さんだもん。俺の…。

一緒に…来て欲しいんだ。」









「…一緒に、来よう。」







手を取って、立ち上がらせてくれた彼は、
自分のマフラーを 私の首元へと巻いてくれて、








「約束、ね。」





そう言って、マフラーに埋もれた私の髪を
そっと取り出す。









この、胸に広がる感情は、
なんていう感情なのだろう…






擽ったいような、
気恥ずかしいような、

温かい…そんな、、キモチ。

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設定タグ:三代目JSoulBrothers , 岩田剛典 , TETSUYA,土田哲也   
作品ジャンル:恋愛
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smiley(プロフ) - はい!是非!是非!ぐふふな話したいです!!(≧∇≦) (2016年9月29日 6時) (レス) id: 0e3662b721 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - smileyさん» 飲みながらぁー、ぐへへな話しましょ♪(´ε` ) (2016年9月28日 21時) (レス) id: 04bef8cffa (このIDを非表示/違反報告)
smiley(プロフ) - 花さんがそこまで言うなら‥笑 じゃあ!じゃあ!私が未成年のお年じゃなくなったら聞けますか!?笑笑←しつこいやつ。すいやせん、 (2016年9月28日 20時) (レス) id: 0e3662b721 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - smileyさん» お縄になりたくないから止めとくね♪(´ε` )←どんだけw (2016年9月28日 19時) (レス) id: 04bef8cffa (このIDを非表示/違反報告)
smiley(プロフ) - 笑笑 そんなにすごいんですか!!なおさら気になりますよ!!(°_°) (2016年9月28日 15時) (レス) id: 0e3662b721 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年8月28日 21時

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