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「待って!」
踵を返そうと、
デスクから 一歩下がった私の手を
引き止めるように 掴んだ手。
「待って!お願い!」
ギュッと握られた その手を、
胸のザワつきと共に見つめた。
「ごめん!
…ごめん。…あんなこと…して、、」
デスクから 立ち上がった彼を見上げると…
手を掴んだまま、
泣きそうな顔で、こっちを見てて…
息が苦しくなった。
「もう、あんなこと絶対しないから、、
君の嫌がることはしないから、、
……許して、、くれない…かな?」
…どうしよう、、
身体が、なんかおかしいみたい。
…病気になっちゃったのかな、、、
「………駄目、、かな?」
握られた手が、ふっと緩まる。
「……これからの…貴方次第です。
本当に悪いと思っているなら…
それを態度で 見せて下さい。」
「………た、いど?」
「先日、頂いた靴…」
「あっ、気に入らなかった?
君の気に入るやつを買いに行こう!
靴でも、バックでも、宝石でも!
君の好きなやつを選ぶといいよ。」
「そうじゃ…ありません。
お金や、物じゃなく…
欲しいのは、気持ちです。」
「……気持ち、、?」
「本当に悪いと思ってくれてる、って私に伝わったら…許してあげます。」
本当は、
許してあげてもいいかなって…思った。
あの目を見た
反省してるんだ、って…分かったから。
この人は…、器用そうに見えて、
本当は、不器用な人なのかもしれない。
「………わかった。
許してもらえるように、努力する。」
目にかかる程 伸びた前髪の
向こうにある瞳が、まっすぐに私を見つめる。
黒目がちな その瞳に
囚われて 逃げられなくなる前に、
下を向いた。
「…失礼します。」
ずっと握られたままの手を、離そうと
手を引っ込めたのに…
「えっ、もう?」
引っ込めた手と一緒に、
彼の手も、ついてきた。
「………哲也が、、」
外で待ってる…
再び上げた顔の前に、
明らかにガッカリした彼の顔があった。
「……そう、」
何故か、上手に息ができなくて…苦しい。
息苦しくて、浅く繰り返す息遣いが
彼に聞こえてしまったら どうしよう。
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smiley(プロフ) - はい!是非!是非!ぐふふな話したいです!!(≧∇≦) (2016年9月29日 6時) (レス) id: 0e3662b721 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - smileyさん» 飲みながらぁー、ぐへへな話しましょ♪(´ε` ) (2016年9月28日 21時) (レス) id: 04bef8cffa (このIDを非表示/違反報告)
smiley(プロフ) - 花さんがそこまで言うなら‥笑 じゃあ!じゃあ!私が未成年のお年じゃなくなったら聞けますか!?笑笑←しつこいやつ。すいやせん、 (2016年9月28日 20時) (レス) id: 0e3662b721 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - smileyさん» お縄になりたくないから止めとくね♪(´ε` )←どんだけw (2016年9月28日 19時) (レス) id: 04bef8cffa (このIDを非表示/違反報告)
smiley(プロフ) - 笑笑 そんなにすごいんですか!!なおさら気になりますよ!!(°_°) (2016年9月28日 15時) (レス) id: 0e3662b721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花 | 作成日時:2016年8月28日 21時