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夕飯を終えた後
剛典さんは、
書斎へと入っていかれた。
どうやって、作ったスノーボールを
持って行こうかな、って考えながら
お風呂に入ったり、
コットンに化粧水を含ませながら
コソッと机の上に置いてきちゃおうかな、って考えがよぎったり…
メモを残して ベッドに置いておくのはどうかなって思い立って
ベッドの周りを グルグル回ってみたり…。
あれこれ考えてみたけど…
結局は、書斎をノックする勇気が
足りないだけ。
怖気付いてる。
だから、寝室をノックされて、
ドアの向こうに 哲也がいた時は、
すごく、ほっとした。
『僕が、コーヒーを淹れましょう。
書斎の前まで、一緒に行きますから
大丈夫ですよ。』
躊躇する私の心を見透かすように
哲也は笑顔で そう提案し、
私はそれに、素直に頷いた。
・
コーヒーの良い香りが漂う、
トレイの上のカップ。
微かにカタカタと揺れる カップの縁に
波紋が広がっている。
緊張してる、
手汗で、トレイを滑らせそう。
「大丈夫。
此処で、待ってます。」
不安で 哲也を見上げたら、
そっと 背中に、哲也の手の温もりを感じた。
コクンと頷いて、
目の前の書斎の扉を見据えて、
キュッ、と口を結ぶ。
握った拳が、少し震えてる。
震える手で、扉を二回 叩いた。
「…はい、」
剛典さんの声だ、、
中から聞こえた声に、
当たり前の事を思いながら
ドアノブに手を掛け…扉を引く。
扉が徐々に 開いて、視界が広がるたびに
胸が煩いくらいに暴れ出していた。
久しぶりに入る 剛典さんの、書斎。
大きな本棚が 壁一面に広がり、
彼の勉強熱心さが伝わってくる、そんな部屋。
不意うち過ぎたのか、
部屋に入ってきた私を見た 剛典さんは、
驚いた表情のまま、固まっている。
「………コーヒーを
……お持ちしただけです。」
私を見つめる、その視線から目を逸らし
トレイごと、デスクの端へ置いた。
カップの横に置いた スノーボールが、
小さなウッドボウルの中で ころん、と転がりをみせた。
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smiley(プロフ) - はい!是非!是非!ぐふふな話したいです!!(≧∇≦) (2016年9月29日 6時) (レス) id: 0e3662b721 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - smileyさん» 飲みながらぁー、ぐへへな話しましょ♪(´ε` ) (2016年9月28日 21時) (レス) id: 04bef8cffa (このIDを非表示/違反報告)
smiley(プロフ) - 花さんがそこまで言うなら‥笑 じゃあ!じゃあ!私が未成年のお年じゃなくなったら聞けますか!?笑笑←しつこいやつ。すいやせん、 (2016年9月28日 20時) (レス) id: 0e3662b721 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - smileyさん» お縄になりたくないから止めとくね♪(´ε` )←どんだけw (2016年9月28日 19時) (レス) id: 04bef8cffa (このIDを非表示/違反報告)
smiley(プロフ) - 笑笑 そんなにすごいんですか!!なおさら気になりますよ!!(°_°) (2016年9月28日 15時) (レス) id: 0e3662b721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花 | 作成日時:2016年8月28日 21時