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哲也という男は、不思議な男だった。





私に付いて、3日間。
彼は、特に 何をするわけでも、
話すわけでもなく、

本を読んだり、庭を眺めたりする私の傍で、
付かず離れずの距離を取り、
黙って、控えていた。






私が顔を上げると、
彼は必ずと言っていいほど…
私を見てる…。







執事って、、こんな感じなのかしら?

通いのお手伝いさんは、実家にも いたものの、
執事なんていない生活を送ってきた 私には…

四六時中、誰かと共にするのは…
少し、ストレス。









お昼寝中の楓くんが いないブランコで 過ごす、昼下がり。








ぼんやりと ブランコに座る 私の目の前に
手が、差し出された。









「お姫様。
少し、お出かけいたしましょう。」









「…哲也さん、、
お姫様は止めて下さい。
…恥ずかしいです。」







「どうして?
僕は、貴女に仕える身。
貴女は…僕の、お姫様ですよ。
恥ずかしがることなんてないのに。」







きょとん、とした顔で答えるあたり…
真面目に言ってるのかしら?







「それに、哲也、です。
敬語を使うのは、おやめ下さい。」







やっぱり、ちょっと変わってる。









「どこへ行くの?」




「お散歩にでも、行きましょうか。
屋敷の中にばかり居ては、息が詰まってしまいます。リフレッシュも必要ですよ。」









言われるがまま、
屋敷の外へ出て、いつもは下る坂を
彼は登り始める。









こんなところ…初めて来たな、、







屋敷から すぐの場所にある此処は
大きな樹の下に、ベンチが置いてあって、
小高い丘から 街が一望できる。









「この三日間、
姫のお傍で 過ごさせていただいて
なんとなく、お人柄が掴めてきました。」






高台から眺める街の風景を背に、
振り向いた彼は、少しだけ微笑む。









「僕は、執事としての教育は受けていません。ですから、執事としては、
役不足かもしれません。」








「でもね、僕…なんでも 肌で感じ取るのが
上手いんです。
貴女に足りないもの、、
それを、僕が補充しましょう。」






足りない…もの?








「今の貴女は、孤独を感じている。
足りないのは…温かさ。人の温もり。
違いますか?」







…………。








ドキッと、した。

自分でも、気づかなかったようなことを
指摘されて、そうなのかも…と思いだす。







ううん…
そうなんだ、って…思い知る。

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設定タグ:三代目JSoulBrothers , 岩田剛典 , TETSUYA,土田哲也   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - はるさん» えー!すごい!嬉しいですー(;_;)ありがとうございます(*´∀`*) (2017年10月30日 0時) (レス) id: 829e430814 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 花さんこんばんは☆4回目読み返そうと思ってます(^^)それほどこのお話は私のどツボで大好きなお話です!続編を想像しながらでは、行ってきます\(^^)/ (2017年10月29日 17時) (レス) id: 8cd26d8d1d (このIDを非表示/違反報告)
えんぜる*ふれんち(プロフ) - 花さん» うわああああ!!嬉しすぎる!涙 (2016年10月8日 18時) (レス) id: c721eee9bc (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - えんぜる*ふれんちさん» もちろんです(*´∀`*)美味しそうなお名前ですからね(´-`).。oO (2016年10月8日 18時) (レス) id: 7824eede86 (このIDを非表示/違反報告)
えんぜる*ふれんち(プロフ) - 花さん!!覚えてますかね?汗 訳あって、今日アカウントを作り直したんですけど…汗 花さんが覚えていてくれると光栄です!! (2016年10月8日 18時) (レス) id: c721eee9bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年8月8日 21時

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