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ガチャリ…








「剛典様、」







帰ってきた健二郎さんが
運転席に乗り込み、
持っていた封筒を差し出した。






封筒の中身を確認した 剛典さんは…
それを私に寄越すと、









「一旦、屋敷に戻る。」








健二郎さんに そう告げて、
運転席と後部座席を仕切る
パーテーションを閉めた…。







この空間には、二人だけ。






剛典さんを睨んでる私と、
冷ややかな目で、私を見据える、彼。








「高木 啓太は、手切れ金を 受け取った。
今後、一切の接触を禁ずる。」






手切れ金…?






慌てて、目をやった書類には、
もう二度と、私とは
会わないといった内容の誓約書…。








なに、これ?








こんなことしなくても、
今日で最後にするつもりだった。






結婚したんだから、もう会わない、
そう伝えるために来たのに…







なに、これ!
酷い!









「少し、自由に させ過ぎたのかな。」







顎を持つ手に力が入る。









「離して!」


「君は俺の妻だ。
好き勝手な振る舞いは 許さない。
節度を持て。」









「貴方に言われなくても、持ってます!」



「俺を裏切るような真似は、許さない。」









裏切ってなんかない!

啓ちゃんが欲しいのは、お金だけ。
恋人同士の甘い時間なんて…
とっくの昔に 終わってる。






剛典さんが 思ってるような
そんな関係なんかじゃない!
会ったところで、何にもあるわけなんてない。





剛典さんの家に迷惑を
かけるわけにはいかないからと、
これが最後だと決めてた。


この家に入った時点で
私なりに考えてきたつもり。





それなのに…
それなのに、こんな真似するなんて!



















「一時間したら戻る。
このまま、待ってろ。」



「剛典様!」









屋敷に車が着くと、
心配そうに声を上げる 健二郎さんを車に残し、剛典さんは、私を引きずるようにして
屋敷に戻る。









「離してください!」







手首を掴んだまま、
寝室へと入っていく、剛典さん。







手首を持つ手が、ギリギリと痛んで
彼の怒りの深さを感じる。








「君は、俺の妻だ。肝に銘じろ。」








トン、と突き飛ばされて、
身体がベッドに沈む…。









「俺のものだ。」









ギシッ…








片手でネクタイを緩めながら
私に跨った 彼の目には、








優しさも、温かさも微塵にも感じさせない、
冷酷さのみが 存在していた。

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設定タグ:三代目JSoulBrothers , 岩田剛典 , TETSUYA,土田哲也   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - はるさん» えー!すごい!嬉しいですー(;_;)ありがとうございます(*´∀`*) (2017年10月30日 0時) (レス) id: 829e430814 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 花さんこんばんは☆4回目読み返そうと思ってます(^^)それほどこのお話は私のどツボで大好きなお話です!続編を想像しながらでは、行ってきます\(^^)/ (2017年10月29日 17時) (レス) id: 8cd26d8d1d (このIDを非表示/違反報告)
えんぜる*ふれんち(プロフ) - 花さん» うわああああ!!嬉しすぎる!涙 (2016年10月8日 18時) (レス) id: c721eee9bc (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - えんぜる*ふれんちさん» もちろんです(*´∀`*)美味しそうなお名前ですからね(´-`).。oO (2016年10月8日 18時) (レス) id: 7824eede86 (このIDを非表示/違反報告)
えんぜる*ふれんち(プロフ) - 花さん!!覚えてますかね?汗 訳あって、今日アカウントを作り直したんですけど…汗 花さんが覚えていてくれると光栄です!! (2016年10月8日 18時) (レス) id: c721eee9bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年8月8日 21時

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