Powder Snow〜お嬢様の恋〜

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NT「……それは、、？」








A「………今週末

お見合いするんです。」







何故、私はこんな話をしてるんだろう。

直人さんに言ったって、

彼には関係ない話なのに…。









NT「……………それでいいんですか？」








A「……え？」






てっきり、『おめでとうございます』とか、

『お幸せに。』とか、そんな言葉が

返ってくると思ってた。







NT「……泣きそうな顔、、、してるから。」








A「……………」








そうですね。

泣きそうです。

涙が溢れ落ちないように

キュッと唇を噛んだ。







NT「………………結婚は、

好きな人としたいですよね。

お見合い相手が、素敵な方だといいですね？」









A「………………したくない。」









A「…私。お見合い…したくない。」









NT「……………」









貴方の傍に…いたい。

一生叶わない、そんな恋でも…

貴方を見ていたい。








A「…でも、私。

世間知らずで 何も出来ないから、、

パパは私のことを想ってのことだから。

……だから。

仕方ないんです。」






もう。ぐちゃぐちゃで…

頭の中も、心の中も、

よくわからなくて、




泣かないようにって…

噛み締めた唇なんか、、

意味もなかったみたいに

ポロポロと涙が溢れ落ちる。








A「……ッ…ひっく」






いつも飛んで来てくれるはずの直己は

なぜか きてくれなくて、、、





その代わり、

なかなか止まらない涙に…

直人さんは 綺麗にアイロンがされた

ハンカチをくれて、




何も言わず、私の背中を

ずっとさすってくれていた。

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