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「私」の住まい ページ5

なるほど、そうか。かの有名なバレーボール漫画『ハイキュー!』に登場する音駒高校と黒尾鉄朗、そしてあの金髪はおそらく、何とか研磨で、実在していたのか。

なわけあるかい。

あの漫画はフィクションだ、巻末ごとにそう書いてあったはずだ。

ずいぶん緻密に作りこまれた夢だなあ、と思おうにも、玄関前で頬をつねっても醒めなかったこれはどうあがいても現実なのだろう。

現実?フィクションが、現実?

現実って一体なんだ?



「現実とは何か」など哲学に発展しかねない問題について考えたって仕方なかろう。
それより自分の身をどこに置くべきか考えた方が得策ではないか。
なにせ、私は何がどうしてかフィクションの町に立っていて、その経緯は自分でもよくわかっていないのだから、醒める夢はいつか醒めるのを待つしかない。

自分の身を置く。すなわち、自分の所在を知ること。
ここは音駒高校で、私はAAである。家族は…。
そうだ、家族。家。

私の家はどこなのだ。

こういう個人情報は生徒手帳に書き込んであるものだが、今日が始業式だった私の生徒手帳に顔写真も、名前も、住所も書きこんであるはずもなく。
どうしろというのだ。

何か手掛かりになるものはないかと、リュックの中を探るもむなしく、クリアファイルとこれから枠が埋まっていく書類があるのみだった。

万策尽きた…とあきらめ、癖でスカートのポケットに手を突っ込むと手に何かが当たった。

これはもしや、と掴み抜き出すとそれはカギだった。
同時に取り出した紙切れには住所と四角と線だけで構成される簡単な地図が描かれていた。

これでひとまず落ち着ける。

安堵のため息を漏らすと、簡素な地図に従って見慣れぬ街を歩いて行った。









地図をたどった先に立っていたのは、ゴシック体で建物の側面に書かれた「高山ハイツ」だった。
高山ハイツ、どう見ても一人暮らし用の建物である。「私」は一人暮らしなのだろうか。

どうせ大学では一人暮らしだったのであまり気にせず、「私」の住居へ入っていった。

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設定タグ:ハイキュー , 黒尾鉄朗 , 灰羽リエーフ   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:餃子 | 作成日時:2018年11月20日 21時

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