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『都立音駒高等学校』 ページ3

いやいや、まさか。

目をこすってみてもやはりそこにはAA。
夢なのだろうか、頬をつねってみてもまだAA。

何度見てもAA。

偶然なのか、1−3は私が所属していたクラスだ。

いや、世の中には同姓同名なんて言葉があるくらいなのだから、こんなこといくらだってあるだろう。
そうやって納得してみたが、この学校の物と思わしき制服を身に付け校内にいた私と、この模造紙に印刷された私と同じ名前はどうもつながりがあるように思えてしまう。



まさかまさか。
いやいや、そんなわけ。






そんなことあるわけないよね?


もうヤダ家に帰りたい。
このAAさんの靴のサイズがもし同じなら、
下足を…あるのなら下足を拝借してしまいたい。

1年3組の下足入れから私と同じ名前を探し出す。

靴を収納するための小さい戸を開けると、そこにはローファーが一足。
靴のサイズは…23.0cm。私が高校3年間履いていたサイズだ。

こんなドンピシャが存在するのか。
半分感動、半分怖がりながら、そのローファーを履いた。
ごめんなさい、借ります。









正門は玄関を抜けるとわかりやすいところにあったので、そこに向かって歩いて行った。
そうだ、一般的に高校名は正門に書いてあるものだ。


正門を抜けるとすぐさま高校名を確認した。

『都立音駒高等学校』

なるほど都立か、つまりここは東京都内。

あら?

私は東京住みでなければ、首都圏内の人間でもない。むしろどっちかと言えば地方民である。
いつの間にこんな大都会に来てしまったのか。
卒業を控えた私が、春休みに入ってもいないうちに旅行なんてあるわけがない。
ましてや、旅行先が高校なんて。卒業旅行は友達と泊りがけでネズミのテーマパークで遊ぶ予定だったのだ。


しかも待て、もっと重大なツッコミどころがある。








『音駒高校』?????








どこかで聞いたことはあるが、有名な高校だった気がする。
何かの大会だろうか、私は水泳しかスポーツをやっていないので水泳強豪校くらいしか知らない。
その強豪校に『音駒高校』はなかったはずだ。

ではなぜ記憶に引っかかるものがあるのだろう。

友人の部活の話、いとこの高校、いろいろ記憶を引っ張り出しては否定し、新たに引っ張り出しては否定し、を繰り返しうんうん悩んだ。




その私の横をかすめていった真っ赤なジャージ。
どこかで見たような…。

赤いジャージの男→←私の名前



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設定タグ:ハイキュー , 黒尾鉄朗 , 灰羽リエーフ   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:餃子 | 作成日時:2018年11月20日 21時

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