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最初だけAさんの知ってる『つるちゃん』を演じてみたけれど直ぐに違う人だとバレてしまった。
過去の話に上手く合わせられるほど、僕は器用ではないしね。
[ A:やだー、私ったら勘違いしてベラベラ色々知らない人に話してたんですね笑 ]
[ つる:僕もちゃんと言えば良かったですよね。すみません、Aさんとチャットしてて楽しかったもので。]
勉強の合間の息抜き。
最初はそんな感じだったけど、段々ともっとAさんのこと知りたいと思うようになっていった。
勉強は適度に手を抜きしながらやってた。
成績だって変わらず上位を保っているし。
夜中に僕が何をしてようと親は仕事が忙しいからそこまでうるさく言うこともなかった。
Aさんの事も少し知れた。
プロフィールに書いてある事と今現在22歳で大学を卒業後働いている事。
毎日のように仕事に追われて、先輩に気を遣いながら耐えてることを。
"なんやかんや耐える"がモットーだとか。
日常生活に疲れて友達に話して現実逃避しようと思っていたらしい。
僕とはまるっきり違う生活を送っている。
僕は来年度大学を受験する高校生で、Aさんは常に頑張っている社会人。
僕なんかが頑張っている社会人の方に対して頑張っているというのも失礼な気もするけど。
[ つる:一回、通話してみませんか? ]
僕のことはまだそんなに話してないから、少しでも聞いてくれませんか?
文章ではなくて、貴女と僕の声で。
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作者名:*ゆ う* x他3人 | 作者ホームページ:
作成日時:2021年3月14日 6時