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『えっ…本当ですか?』
「うん今年一番驚いたかも〜」

笑いながら言う彼に引っ越して来たばかりだということを告げる。すると更に目を見張った彼。

『えっと何かありました?』
「Aさんって303号室?」

『あ、そうです。何で知ってるんですか?ああ引っ越し作業見られたとか?』

「引っ越し作業は見ていないんだけど、僕302号室なのお隣さんが最近引っ越してきたのはさすがに気づくよね」

えっと短く驚きの声をあげた。そう言えば確かにお隣さんは山本って表札があった気がする。慌てて頭を下げた。

『そ、それはご挨拶もしませんですみません。あのよろしくお願いします』

「いや今時引っ越しの挨拶する人も少なくなってるから気にしてないよ、それに女の子は色々と気をつけなくちゃいけないでしょ?」

『それはそうなんですけど知ったからにはご挨拶しないわけには行きません」

「ふふっAさんのそういうところいいね。それならこちらこそよろしくお願いします。何か困ったことがあれば言ってほしいな?」

それから山本さんとはご近所付き合いをしている。朝出勤するときもよく時間が一緒になるから駅まで一緒に行く。

最初の印象の通り彼は素敵な人だった、色々話を聞いてみるとクイズの会社に勤めているクイズが大好きという彼、まさかTVにも出演したことのあるYouTuberだったとは知らなかったので驚いた。そういうところであの度胸を身につけたのかな?

知れば知るほど彼のことが好きになっていく私がいた。この春私は桜の木の下で出会った人に恋をした。
 
 
 
_____________

春と言えば引っ越しシーズンと桜のイメージでこのお話を思いつきました。思い切りプロローグ的なお話になってしまって申し訳ありません。出会いをしっかりと描きたかったのでこのような形に、途中からymmtさん視点も敢えて外してみましたが楽しんで頂けたでしょうか?

佐伯の作品を読んだことがある方向けにオマケ仕込んであります。今回夢主さんが読んでいる本は『pair days』夢主の本屋大賞受賞作品です。この作中ではまだ受賞前の時期ですがお気づきの方はおられたでしょうか?気づかれた方は佐伯マニアです笑

最後までお読み頂きありがとうございました!
 
作者:佐伯

pair daysの恋模様【ymmt】
この話の続き完結済み。ただこちら読む場合pair daysの少なくともvol.1〜vol.2とvol.7『想い』は読んで頂きたいです。

白い日と黒い感情 sgi→←◇



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作者名:*ゆ う* x他3人 | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年3月14日 6時

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