# そういうこと ページ47
.
『佐久間さん〜、ここ、ハンコお願いします！』
佐久間「はーい！あ、決算か！これも照に一緒に渡してもらえる？」
深澤さんと色々あったけど、そこから毎日忙しくて。話せる時間も前より減ったかも。
………ちょっと寂しいというのは絶対本人には言わないけど。
朝机に置いてあったソイラテを見て、ちらっと深澤さんを見る。
「………見ないで笑」
『ふふ』
深澤さんは私が見ると照れる。口元を手で押さえて、決まって、恥ずかしいから見ないで、と言う。
今日もまた照れている姿を見て、そんな姿も私だけの特権なのかと思うと嬉しくなる。
『あ、康二。目黒蓮が今度一緒に飲もうって』
向井「めめと？3人？」
『うんそう。なっちゃんも呼ぼうかな』
向井「何か不思議な4人やな〜笑」
すっかり忘れていた目黒蓮との約束を思い出す。
「……ちょっと、ストップ。それ今日の話？」
『へ？』
声の方に振り返ると、深澤さんの顔がドアップに。
「え、目黒と飲みにいくの？」
『っ…康二となっちゃんも、』
「俺に許可なしで？目黒危ないよ？ねぇ」
康二が笑いを堪えている横で、私は口をぱくぱくさせることしかできなくて。それは深澤さんがあまりにも必死に飲み会へ行くことを止めるからで。
「康二さ、お前覚えてろよ」
向井「なんで！？！？俺も巻き込まれたのに！！」
康二にも飛び火するし、どうやったら深澤さんの口が止まるのかな。
「Aちゃんは俺の彼女だから。誘うなら俺の許可取って」
しーん、としたオフィスに深澤さんの声だけ響く。深澤さんはいたって普通の顔をしているけど、私は一気に顔が熱くなる。
『っ…な、！』
「だから目黒に出直せって言っといて。ちょっとAちゃん来て」
休憩室に連れ込まれれば、ぽん、と肩に手を置かれる。にこりと笑う顔がすごく怖いから、私も引き攣った笑顔で応対する。
「俺のこと煽るの好きね？」
『そ、そんなことないよ』
「いや。分かってないね。今日俺んち来て」
ちょっと待って、という私の声は彼には届かない。深澤さんの家って、どうしよう。
家に行くってそういうことだ。もうすっかり大人なくせして、心の準備ができていない。
落ち着かない気持ちのまま、あと半日も過ごすなんて地獄みたい。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3538人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴよまる(プロフ) - 723さん» 嬉しいです💗ありがとうございます😊🌸また妄想が止まらないので続編書いてみます…！！！！！ (2022年4月17日 20時) (
レス) id: 4d9437c027 (このIDを非表示/違反報告)
723(プロフ) - キュン死にしました😂❤️ニヤニヤがとまりません😭❤️❤️❤️ぜひ続編をお願いします🙏 (2022年4月16日 23時) (レス) @page50 id: c2c5eea13b (このIDを非表示/違反報告)
ぴよまる(プロフ) - ゆきさん» めめふかこじ…堪らないですね💗いい展開が浮かんだらすぐ書き始めます✨🤙🏻 (2022年4月7日 20時) (レス) id: 4d9437c027 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよまる(プロフ) - Rin.usssさん» うわぁぁぁん！嬉しいコメントありがとうございます☺️🌸妄想に花を咲かせて指を動かします♡お楽しみに♡ (2022年4月7日 20時) (レス) id: 4d9437c027 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ぴよまるさん» こちらこそです！個人的には紅一点系か学生系でめめふかこじに取り合いされる、、的なのも見てみたかったり、、？笑でも作者様の作品面白いからなんでもいいのでまた見たいです！楽しみにしてまーす！ (2022年3月27日 0時) (レス) id: d897466eb9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴよまる
| 作成日時：2022年2月3日 10時
