ずるい ページ21
▷目黒side
マネ「へ〜!今日が決戦日か!」
「そうなんすけどね〜ちょっと緊張してきた」
マネ「中学生からの片想いって何か青春」
「いや〜ちょっと拗らせちゃったかもですけど」
ストレッチをしながらマネージャーと雑談。
Aのことを話しすぎて、もはや引かれている。
だけど純粋に応援してくれてて、俺の愚痴(主に嫉妬)も聞いてくれる貴重な存在。
向井「めめ〜!朝なAちゃんに会ってん!」
「俺も会ったけど」
向井「頑張ってって言ってたで!」
「俺も!直接言われてるよ昨日から」
あ〜あの寝起きっぽい感じも可愛いんだよな〜
まるに引っ張られて歩いてる感じも可愛いしな〜
マネ「こら。蓮と康二!ちゃんと準備しなさい」
「うーっす」
向井「あいあいさ!!」
にやにやする顔を引き締める。
試合まであとちょっと。決戦まであとちょっと。
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「は?佐久間くんとあべちゃんじゃん」
マネ「渡辺もいるけどね」
「いや何でそこに一緒に座るかね」
マネ「顔怖いよ。ほらタオル」
「あざす。は?佐久間くん距離が近いっ…」
マネ「…すごい顔怖いよ」
観客席に座ってるみんなの姿を見つけて、不満が溢れてくる。
思わず持ってたドリンクボトルを握りしめて、中身が噴き出す。
「っうわ、」
マネ「ちょ!笑」
着たばかりのユニフォームが濡れて、先輩も俺のこと引いた顔で見てて、俺も苦笑い。
「…ちょっと本気モードになりますね」
マネ「いい加減よろしく」
感情が昂りそうだから、もうAの方は見ない。
試合が終わったら、思いっきり抱きつきにいこう。
向井「よっしゃやるでー!」
「うわーちょっと緊張してきた」
向井「めめらしくないやん」
声は大きいくせに手が震えてる康二を見て、一気に自分の緊張はほぐれた。
相手は強豪。勝てば優勝。
「……へ、」
見ない見ないと誓ったけれど、ほんとに少しだけ。
ベンチに戻るときに、ちらっとだけAを見る。
「…まじでそんなのさぁ、ずるいってば…」
別に目が合うわけじゃなかったけど。
手を組んで、一生懸命目をつぶってて。(かわいい)
もうさ、そんなの、ずるすぎだよ。
まじで俺の心臓もたない。
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作者名:ぴよまる | 作成日時:2021年2月26日 12時