佐久間くんが、すぐ噛んでくる

エール ページ41

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▷深澤side




佐久間がついに、一目惚れした女の子に告白をして、どうやら付き合うことになったらしい。


まぁ、同期としては複雑な気持ちだけど、もちろん翔太も。




「あれ、佐久間は？」

宮舘「Aさんを探しに行ったよ」

渡辺「まじであいつ犬かよ。笑」

「美希ちゃんと一緒じゃんどうせ。笑」

宮舘「そのとおり」






前のメンズ同期会を思い出して、懐かしさを覚える。

みんなで、佐久間の恋について、ああでもないこうでもないと言い合える時間が楽しかったなぁ。







「あいつ飽きられないといいよね」

宮舘「いや？そうでもないと思うよ」

渡辺「そうでもないって？」

宮舘「んー、言っていいのか分かんないけど」






「Aさんもずっと佐久間のこと好きだったよ」



という、だてさんの言葉に、ちょっとだけショックを受ける。多分、翔太も。





宮舘「俺は美希からも聞いてたから。２人の話。だから、知らないふりしてアドバイスするのすごく面白かったよ」






にやり、と笑うだてさんを見て、同期会のワンシーンを思い出す。






宮舘「耳噛むのやめてあげなよ」

宮舘「恥ずかしくて死にそうらしいよ」




まぁ、そういうことだよねぇ。
知ってたからそういうこと言えたわけだ。





渡辺「涼太全部知ってたのかよ〜」

宮舘「ごめん。笑」

「いやぁ〜、でも、まぁ俺らはいいんだけど！ね！」






ちょっとだけ落ち込んでる翔太の肩を抱いて、ビールを飲み干す。






宮舘「まぁ、でもちょっといじわるしちゃったんだけど。ほんとは、恥ずかしいけど嫌じゃないって言ってたらしいんだAさん」

宮舘「このままだったら佐久間ただの変態になりそうだったから、何か進展したらいいなって思って、やめてあげなよって言ったのね」

宮舘「そしたら、Aさんが美希に、佐久間くん私のこと気にならなくなっちゃったのかなって相談したらしくて」





美希と２人でちょっとイタズラしちゃった、と笑うだてさん。


でも、ナイスアシストだったと思うよ。きっと。







渡辺「ただの変態はやばい、笑」

「たしかに初めて聞いたから変態にしか思わなかったわ」

宮舘「だよね、佐久間のアプローチの仕方が独特なんだよね」







当の本人たちは、こんな話されてるなんて思わないんだろうな。


でも、ほんとに２人が上手くいってくれてよかったよ。なんだかんだ、大切な同期なんだからさ




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