待ち伏せされた ページ5
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佐久間「……おっそい!」
『ひっ、、、、!!』
エレベーターから降りた瞬間に左腕を思いっきり引かれて、給湯室の横にあるとても狭いスペースに追いやられる。
『遅くないよっ、ちゃんとっ…!』
佐久間「ちゃんと何?ふっかと久しぶりに会えて嬉しかった?」
『やっ、、、、!』
首元に顔をうずめてくる。
鼻息がくすぐったいし、ふわふわの髪の毛が、佐久間くんが話すたびに私に触れて更にくすぐったい。
佐久間「Aちゃん、ふっかとしゃべった?」
『え?うん、しゃべったよ』
佐久間「あっそ」
自分から聞いてきたくせに、急にそっけない。
でも顔はあげないし、離れてくれないからきっと怒ってはないんだと思う。
『深澤くんが、』
佐久間「だめ。ふっかの話だめ。俺聞かないから」
『ふっ、、、、ん、、、』
次ふっかの話したら俺ほんとに怒るからね、って。
ばちっと目が合って、その女の子から見てもかなり羨ましいくりくりな目にちょっとだけ怒りの色が見えた。
わかったよ、と答えようとすれば、また耳を甘噛みされる。
佐久間くんって、耳噛むこと好きすぎない?
正直自分でも耳は弱いと思う。
それが佐久間くんにバレて、いじめられてるのでは、と思う日もあった。
佐久間「Aちゃん、午後俺と一緒に外回りしよーよ。お願い」
『だ、だめだよ!部長がせっかく組合せとか考えたのに!』
佐久間「やだ。そうじゃないと俺がんばれない。無理〜やだ〜」
『しっ!!静かにしてよ!!』
ただでさえこんな狭いところに2人でいて怪しまれるだろうに、やだやだって叫ばれたら絶対誰か来ちゃう。
佐久間「じゃあ一緒にまわってくれる?」
『……わかった』
佐久間「だいすき」
もう一回耳元に顔を近づけようとする佐久間くん。
思わず体を背けると、にやっと笑って、
ちゅっと、耳元ではっきり聞こえた。
それと同時に熱が顔に集まる感覚がわかる。
『……っ、さくまーー!!!!』
にやにやしてすでに自分のデスク近くまで移動している佐久間くん。
本当に、ずるい。
いつも振り回されて、どきどきさせられて。
私ばっかりどきどきしてるんだろうな。
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ぴよまる(プロフ) - たまきさん» たまきさん、素敵な言葉をありがとうございます◎岩本さんのお話は、佐久間さん内でしょうか?それとも別物でしょうか?もしご希望あれば教えてください♪ (2021年2月4日 18時) (レス) id: c96c855ee5 (このIDを非表示/違反報告)
たまき(プロフ) - 完結、おめでとうございます!そしてお疲れ様です!とても面白くて、毎回更新されるのが楽しみでした。もしよろしければ、岩本さんのお話も書いていただきたいです!ご検討よろしくお願いします。 (2021年2月4日 11時) (レス) id: bb8fb0fba1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよまる(プロフ) - りーぬさん» 嬉しいです…ありがとうございます◎番外編などなど、書いていこうかなぁと準備しています♪ (2021年2月1日 20時) (レス) id: c96c855ee5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよまる(プロフ) - 柚さん» ありがとうございます◎どんなお話、シチュエーションをご希望ですかー!?書く準備進めています! (2021年2月1日 20時) (レス) id: c96c855ee5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよまる(プロフ) - NORIさん» ありがとうございます…!その後はどんなお話が読みたいでしょうか?(^^)書く準備すすめております〜◎ (2021年2月1日 20時) (レス) id: c96c855ee5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴよまる | 作成日時:2021年1月22日 11時