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「俺と妹は、血が繋がってません。両親の再婚で家族になった義理の兄妹ってやつで。だけどお互い、そういう風には思えなかった」
右手の薬指にある指輪は、決して高価なものではない。高校生の時、アルバイト代を出し合って、こそこそ隠れるように2人で買いに出かけたのが懐かしい
『………それって、』
「………愛し合ってました、心も……身体も。許されないことなんて当たり前に分かってたし、誰にも言えなかった。だけどそれがどんどん妹の気持ちを不安定にさせてしまって……俺を酷く束縛するようになって。それが叶わなくなったら、手当たり次第に男を作るようになった」
『その1人が……翔太くん、』
「……だと思います。妹の友だちの話によれば、かなり長い付き合いだったみたいです。最近はあまり構ってもらえないようになってたとも聞きました。……多分Aさんという、ちゃんとした彼女が出来たからだったんだって、貴女に会ってさっき確信しましたけど」
『すごく言いにくいんですけど……妹さん、翔太くんに会いに来た時……すごく怒ってて……平手打ちしたり、突き飛ばしたりしてて……っ、あ！実は……この事は警察には言ってません……ごめんなさい』
「渡辺さんが、疑われるから。ですね？」
『………はい』
Aさんは肩をすくめて、悲しそうな顔をした。昔は妹も彼女に似て、可愛らしく守ってあげたい雰囲気だったのに。俺に嫉妬させたかったのだろうか、性格も歪んでキツくなって。本当は俺に当たり散らかしたかったはずなのに、それが出来なくて渡辺さんに………申し訳ない。全部俺の所為だ
「大変な時にお時間取らせて、すみませんでした。俺はこれで、」
『え、もういいんですか？』
「渡辺さんを此処でずっと待つ訳にもいかないですし……」
す、と立ち上がって玄関に向かおうと足を踏み出したところで、上着の裾を、ぎゅ、と掴まれて。その綺麗な指が、彼女のものだとすぐに気づく
『…………行かないで』
顔を上げた瞳の今にも溢れそうな涙にどくん、と心臓が震える。あろう事か妹の面影を感じてしまった。ああ、不味い。こんな感傷的になってはいけない。ましてや、妹を亡き者にした相手の彼女かもしれないのに
「いや、でも、」
『お願い！
………独りにしないで』
縋り付くように俺の腰に抱きつくAさんを突き放す事はできなかった
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kae(プロフ) - 紫陽花さん» 紫陽花様、有難いお言葉感謝です😭怪しい彼氏も読んでいただけたのですね！嬉しい…似ているなんて本当に光栄な限りです。はるのちゃんは永遠に憧れの存在です。好き同士だと似てくるんでしょうか？😂こちらこそ読んでくださってありがとうございます！！ (2022年8月25日 23時) (
レス) id: ae2feaf230 (このIDを非表示/違反報告)
kae(プロフ) - ユッピンさん» ユッピン様〜！嬉しいコメントありがとうございます！実は私もまたさせていただけるなら…と期待しつつ🙏悪女について沢山の捉え方とストーリーをご提供できて楽しく書かせていただきました！ユッピン様の応援あってこそです。これからもよろしくお願いします！ (2022年8月25日 23時) (レス) id: ae2feaf230 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - 紫陽花さん» 紫陽花様、第1弾の方も読んで下さり有難うございます🙇ぜひ今後ともかえちゃん、そしてはるのの執筆活動を応援して頂けるとすごく嬉しいです☺️またお会いできますように…！！ (2022年8月25日 23時) (レス) id: dbb7f3d4be (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - ユッピンさん» ユッピン様、こちらにも感想を送って下さり有難うございます🙇😂私もコラボを受け入れてくれたかえちゃんには本当に感謝しています😢読んで下さったユッピン様にも、勿論多大なる感謝です🙇いつも素敵なコメントを本当に有難うございます…！ (2022年8月25日 22時) (レス) id: dbb7f3d4be (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - 完結お疲れ様でした。怪しい彼氏に続いて今作も最高でした。共同制作なのに作風が似ていて、とても読みやすくて楽しませていただきました。素敵な作品をありがとうございました。今後もお二方の作品楽しみにしています！ (2022年8月24日 15時) (レス) id: 990636348e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno
x他1人 | 作成日時：2022年8月10日 21時
