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気づかなくていい。
気づいてしまったら、俺は先生だし君は生徒だから。
そんな風に密かな恋心を持ち続けて
ひたすら他の生徒とは違う見方で彼女を見つめていた。
綺麗な髪も、アンニュイに映る瞳も、形の良い唇も、
「先生、」と俺のことを呼んでくれる艶のある声も、
ただただ好きだったから
想いなんて叶わなくても。それさえ在ればただそれだけで良かった。
………それがどうしてかな。
同じように彼女を想い、成就させていく男の子たちを見ていたら、応える彼女を見ていたら、
胸の奥が耐え難い苦しみに締め付けられて、
いつからか「ひそやかな恋」が「振り向いてほしい」っていう押し付けがましい恋に変わっていた。
【 誰よりも君を想ってる 】
【 彼は君に相応しくない 】
【 恋は愛に変わった 】
【 誰よりも深い愛 】
【 僕に振り向いて 】
「阿部先生？」
「へっ？あ、わ、…何！？ごめんね？」
「ううん。何かぼーっとこっち見てるなぁって思って」
「あ、あはは。まじめにやってて偉いなぁって思って」
「あの、小説が出来たらまた1番に読んでくれます？」
「えーっいいの？もちろん、俺でよければ」
……だめだな、俺は。
きっとあの手紙だってもう迷惑の域に分類されている。
だけど笑顔を向けられるたびに歯止めが効かなくなってしまって、言ってしまえたらどんなに楽になるだろうと思慮してしまう毎日だった。
「先生、」
「ん？」
「出来ました。読んでください」
渡された15枚の原稿。
俺に1番にくれるのが嬉しい。
いや。それは顧問だからあたりまえなんだけど。
職員室に帰ってから溜まったどの仕事よりも先に
原稿に目を通した。
タイトルは「アイビーグリーン」。
驚いた。
まさか高校生の彼女が歪な恋愛小説を書いていたなんて。
しかもそれはいつもの短編小説ではなく、
はじめから強烈な、あと引く長編小説だった。
「“ 男は強欲で強かな女を深く愛してしまったことに気づいた。だがそれが恋を止める理由になるだろうか。男は考えた。……否、既に答えは出ていた。どんなに酷くても、自分を顧みなくても、この家の壁に未来永劫蔓延る
ああ
この物語の行く先を知りたいと思った。
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kae(プロフ) - 紫陽花さん» 紫陽花様、有難いお言葉感謝です😭怪しい彼氏も読んでいただけたのですね！嬉しい…似ているなんて本当に光栄な限りです。はるのちゃんは永遠に憧れの存在です。好き同士だと似てくるんでしょうか？😂こちらこそ読んでくださってありがとうございます！！ (2022年8月25日 23時) (
レス) id: ae2feaf230 (このIDを非表示/違反報告)
kae(プロフ) - ユッピンさん» ユッピン様〜！嬉しいコメントありがとうございます！実は私もまたさせていただけるなら…と期待しつつ🙏悪女について沢山の捉え方とストーリーをご提供できて楽しく書かせていただきました！ユッピン様の応援あってこそです。これからもよろしくお願いします！ (2022年8月25日 23時) (レス) id: ae2feaf230 (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - 紫陽花さん» 紫陽花様、第1弾の方も読んで下さり有難うございます🙇ぜひ今後ともかえちゃん、そしてはるのの執筆活動を応援して頂けるとすごく嬉しいです☺️またお会いできますように…！！ (2022年8月25日 23時) (レス) id: dbb7f3d4be (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - ユッピンさん» ユッピン様、こちらにも感想を送って下さり有難うございます🙇😂私もコラボを受け入れてくれたかえちゃんには本当に感謝しています😢読んで下さったユッピン様にも、勿論多大なる感謝です🙇いつも素敵なコメントを本当に有難うございます…！ (2022年8月25日 22時) (レス) id: dbb7f3d4be (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - 完結お疲れ様でした。怪しい彼氏に続いて今作も最高でした。共同制作なのに作風が似ていて、とても読みやすくて楽しませていただきました。素敵な作品をありがとうございました。今後もお二方の作品楽しみにしています！ (2022年8月24日 15時) (レス) id: 990636348e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno
x他1人 | 作成日時：2022年8月10日 21時
