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「っ、なんでラウールくんが…？」
立ち上がって2、3歩後ずさった私を見ながら
彼は微笑みをたたえて後ろ手でドアを閉める。
「俺さあ、ここではラウールじゃなく一応
「……帰る、」
彼の横を通り過ぎようとすると、
パッと素早く手首を掴まれる。「なんで？」と。
私を横目で見つめる彼はクイッと簡単に引き寄せたかと思うと「もう生徒じゃないよ？卒業したからね」と
顔を覗き込んで妖艶に笑った。
私は高校の養護教諭で彼は生徒だった。
何故ここにいるのかはわからない。
…でも彼、ラウールくんが高校2年生の時に私が赴任して来てからずっとずっとストレートな愛を伝えられ続けていた。
「僕と付き合ってください」
「本気です」
「キスしたい。してもいい？」
「先生を今すぐにでもこのベッドに押し倒したい」
「本気で愛してるから」
「どうすれば、俺のことを見てくれますか？」
仮病と偽って保健室に来る彼に
何度もそんなイヤらしい言葉を耳元で囁かれた。
その度に「揶揄わないで」と躱した。
だけど彼は凝りもせず私を後ろから、
もう我慢できないと言うようにきつく抱きしめて離さなかった。
1度実際にカーテンを引いたベッドに押し倒されて迫られたこともあった。
誰かがタイミングよく入ってこなければ
私はきっとあのまま彼に襲われていたに違いない。
誰にも聞こえないほどの舌打ちをすると、
彼は私の顔の横に手をついて耳元でこう言った。
「ねえ……耳、弱いんでしょう？」
あの時と同じセリフを囁かれて
ビクッと身体が震える。
目の前がクラクラして一気に力が抜けていく。
彼を抑制する理性も気力も飛んで、
その若い身体に支えられるようにしてベッドに腰掛けたら素早く馬乗りになられた。
彼は危険＿＿＿＿
「……ねえ、このまま
夢、幻を私に魅せようとする
危険で甘美な幻覚剤のようだ
部屋の薄オレンジの照明がより一層まともな判断をさせてはくれない
そして段々と意識がふわふわしていって
「……ねえ…先生、どうしたの？」
「……い、」
「ん？なあに聞こえないよ、もう1回言って？」
「…い………ねむ、い…から」
「ええっ ちょっと！？」と喚く彼に構わず
私はここ数日の激務から解放されるべく意識を手放した。
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kae(プロフ) - amanonさん» amanon様、このお話達を思い出していただけるなんて…！とっても嬉しいです♡言っていただいて私も「本当だ！」と驚きまして新たな発見になりました笑 ラウくんの感じもお話とあってますよね！こちらこそありがとうございます！ (2021年11月12日 22時) (
レス) id: c4a2777d96 (このIDを非表示/違反報告)
amanon(プロフ) - ) - 僕の彼女になってよ。のMVが公開されてここのお話が映像化されてる！Haruroさんとkaeさんが書いた曲かなってなりました！ラウくんの「おいで」の衝撃！シリーズ読み返しながらmvとリンクさせてめちゃめちゃ楽しかったです！ありがとうございました！ (2021年11月12日 2時) (レス) id: ea6adaa9a3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - Harunoさん» 最近kaeさんとお話させて頂いてるのをきっかけに読ませてもらったのですが、読んで正解でした😆ほんと素敵な作品を書いてくださり有難うございます！読んで下さってるんですか😆嬉しいです！有難うございます😌お互い頑張りましょう😊 (2021年9月21日 21時) (レス) id: e6ed62ce5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - kaeさん» うふふ😳読み終わるの遅くなってすみません💦でもホントに惹き込まれました😊また他の作品も読み漁ろうと思います✨頑張ってください！ (2021年9月21日 21時) (レス) id: e6ed62ce5f (このIDを非表示/違反報告)
Haruno(プロフ) - ゆきんこさん» ゆきんこ様、見てくださってありがとうございます（ ; ; ）まさか物凄く人気な作者様にそのように評価して頂けるなんてとても信じられません…。コメントするのも畏れ多かったのですが密かに応援させて頂いておりました…夢心地です、有難うございます（ ; ; ）！ (2021年9月21日 21時) (レス) id: e700cf4b7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haruno kae
x他1人 | 作成日時：2021年8月22日 21時
