検索窓
今日:7 hit、昨日:29 hit、合計:9,218 hit

6 ページ21

彼を抱きしめるとやっぱり彼は温かった










A
「…温かい、」










北人(A)
「Aも温かいね、」










A
「…あのさ、あなたに名前をつけてもいい?」










北人(A)
「名前?僕は北人だよ」










A
「ちがうよ、あなたはあなただから。ほくちゃんじゃないあなたの名前」










彼が驚く中、私は彼を見つめた










ふと浮かんだ名前、“イト”










A
「イト。どうかな、気に入らなかったらごめんね」










そう言うと彼は嬉しそうに笑ってから










北人(A)
「イト、気に入った!」










A
「じゃあ、今日からイトって呼ぶね!」










この日から、私は彼をイトと呼ぶようになった










アンドロイドだけど彼にはしっかり心がある。そう思った










A
「イト!仕事行ってきます!」










イト
「行ってらっしゃい!」










イトと呼ぶ様になって、イトが悲しい顔をすることがなくなった










帰ったらイトがいて、目覚めればイトがそばにいてくれる










いつしか私は、イトを好きになっていた










ほくちゃんだけどほくちゃんじゃない










イトとして生きる彼を。










掃除機をかける彼を見つめてつぶやいた










A
「イト、いつもありがと」










イト
「ん?掃除機の音で何にも聞こえなかった!」










A
「ふふ、何にもないよ!」










そう言うとイトはまた掃除機をかけ始めた










A
「イト、好きだよ」










掃除機の音で聞こえないくらいの声で呟いた










イトとの日々がこれからも続いてほしい










強くそう願った。当たり前じゃないこの日々が










私の中でどんどん大切になっていった













︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎

7→←5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (18 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
108人がお気に入り
設定タグ:THERAMPAGE , HIGH&LOW , LDH
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:haRu.s2 | 作成日時:2024年1月16日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。