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テレビに映る彼を見つめる
『Aちゃん!こっちこっち!』
『まってよ!ほくちゃん!』
テレビに映る彼は、私の初恋の人
アーティストになる為に上京した
私は想いを伝えることもできないまま彼は行ってしまった
4歳からの初恋を未だに引きずっている
新島 A。ほくちゃんとは幼馴染の同い年
今はただ彼が出ているテレビを見ることが幸せ
A
「はあ、ほくちゃんに会いたいな、」
4歳の頃、私の家の隣にほくちゃん家族が越してきた
お母さん同士が仲良くなって、気づけば私たちも仲良くなっていた
幼稚園も同じで小学校も同じで中学校も同じだった
中学に入った最初は仲が良かった
でも中2になると徐々に話さなくなっていって
高校は別で隣の家なのに会うことも無くなった
ほくちゃんが上京することを知ったのは
ほくちゃんからの手紙だった
私が手紙を読んだのは、ほくちゃんが上京した後で
せっかく手紙をくれたのに見送りすらいけなくて
ずっと後悔していた。
その後私も仕事を始めて東京に転勤
地元に帰ることも少なくなった
彼の連絡先も知らなくて何もすることもできない
A
「…はあ、こんなことなら中学の時思い伝えれば良かった」
彼がテレビに出るたびにため息が出る
テレビと向き合ってるとインターホンが鳴った
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作者名:haRu.s2 | 作成日時:2024年1月16日 7時