歪んだ愛 (ページ46)

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楓士雄side

原沢商店に着いて、俺は壁に飾られた写真を見ていた

俺の隣で笑うA。

俺は小さい頃からずっとA好きだった。一目惚れだった

だから小田島がずっと羨ましかった

でもちょっと前に、意外な形で2人は別れた

正直すげえ許せなかった。Aを泣かせて傷つけたことが

それからAは前みたいには笑わなくなった

それを見てるのがすげえ辛かった。

前にも似たようなことがあった

中学の頃のことを聞いて全部繋がった

中学の頃、途中からAは俺を避けるようになった

俺だけじゃなくて正也も真也も誠司も新太も

高校に入る頃、少しずつしゃべってくれるようになった

鬼邪高に戻ってきた時もAは俺を見て優しく

おかえりって言ってくれた

深くは考えてなかったけどそうだったんだなって思った

その話を聞いて前よりも、Aを守りたい、支えたいって

気持ちがデカくなっていった

今日、俺はAに告白をする

出会ってからずっとAだけを見てきた

守りたい。真っ直ぐAを愛してあげたい

でもちょっとだけ不安だった

今のAは俺を必要としてくれるのか

例えAが俺を必要としてなくても

それでも気持ちは変わらない

何度だってAに気持ちを伝えたい

あ、でもAの迷惑にならないようにな！

その時、スマホが鳴った

画面を見るとAからだった

応答を押して電話に出る

[ 名前 ]
『ごめんっ、、今日行けない。』

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