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みんなに帰ると伝えて帰ることになった
楓士雄が家まで送るって言ってくれたから送ってもらうことに
楓士雄
｢相当辛そうだな、｣
A
｢…私ね有剣が初めての彼氏だったの、だから別れたすぐは別れて正解だって思ってたんだけど。そうじゃないみたい、｣
自然と涙が目に溜まって、それを誤魔化すように空を見上げた
楓士雄
｢…小田島の、どこが好きだった？｣
A
｢…とにかく優しくて、一緒にいて不安にならなかったんだよね。愛ってこういう事なのかなって思ったけど違ったみたい。｣
楓士雄
｢でも最後はめちゃくちゃ怖い思いさせられたのにAはなんでそんな辛そうなんだ？｣
楓士雄の真っ直ぐ優しい目が今の私には鋭く刺さる
A
｢確かになんでだろうね。多分私が愛を知らないからだと思う。愛がどんなものなのかわからないままだから、不安なんだよ｣
お母さんからも愛されることはなくて、有剣からの愛も歪んでて
私はただ愛してほしかっただけ、ただ誰かに傍にいて欲しかっただけ
楓士雄
｢俺も、愛がどんなもんなんか知らねえよ。でも、相手が怖いと思うのはきっと愛じゃねえよ。｣
楓士雄の言葉はすごく重く感じた
家の前に着き、楓士雄にまたねと告げた
楓士雄
｢A！｣
突然名前を呼ばれて振り返る
楓士雄
｢あんま深く考えんなよ！お前はみんなから愛されてる。だからひとりじゃねえよ｣
いつも楓士雄の目は真っ直ぐ強くて、言葉にも芯があった
だからこそ、信じてもいいと思える
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作者名：ｈaＲu.s2 | 作成日時：2023年7月12日 14時
