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“水はあげなくていいよ、次の月の花でまた思い出を塗り替えるから”
有剣が言った言葉の意味を私は何も考えずに理解してた
水をあげなくちゃ花は枯れてしまう
水をあげなきゃ花が可哀想だよ
月の終わりはいつも悲しかった
花が枯れかけて花びらの端が茶色くなって
弱っていく花が胸を痛ませた
_______
まどかが花をじっと見つめていた
A
「なんでそんな花ばっかり見つめてんの〜」
まどか
「いやこれなにかなって思って。虫?ゴミ?」
A
「どれ?」
近ずいて見てみると確かに黒い何かがついていた
それはまるで機械の様なものでよく見ると違和感しかない
手に取って見ると明らかに機会だとわかった
まどか
「えなにそれ、、カメラ?」
A
「いや、カメラではないと思う」
手に持った小さい機械をくまなく見る
レンズの様なものはないからカメラではないと思った
四角い形をした機械には1つの面に点々と穴があいていた
それはまるでスピーカーかマイクの様な何か
違う、これはよく知ってる
前にも見たことがある
そっか、そうなんだ、信じたくないよ有剣
私は手に持っていた四角い機械を床に落として足で踏んだ
中学の時、立て続けに起こったもう1つのトラウマ
同級生の男が私をストーカーしていた
気づかない間にカバンに取り付けられたカメラとマイク
私の足の下にある粉々になった機械は
あの時カバンに付けられたマイクと似ていた
ねえ嫌だよ有剣。お願いだから嘘って言ってよ
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作者名:haRu.s2 | 作成日時:2023年7月12日 14時