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A
「あー言ってたね」
「なってくれますか?友達に!」
彼女はひと息ついてから
A
「どうせ断ってもまた会ったら止められるんでしょ?」
「はい!」
A
「わかった。いいよ、友達になる」
諦めたように認めてくれた
「じゃあ!連絡先交換しませんか?」
そう言ってQRコードを見せる
A
「ん、いいよ」
気だるげにそう言ってQRコードを読み込んでくれた
A
「じゃあ、あたし行くね」
「はい!連絡しますね!」
A
「ん、じゃあね」
ギターを担ぎ直して歩いていく彼女を見て
名前を聞いてないことを思い出した
「あの!名前なんていうんですか!」
そう叫ぶと立ち止まって振り返った
A
「A。一ノ瀬 A」
それだけ言い残して歩き出した彼女を
俺は見えなくなるまで見送った
「A、あの人らしい名前だな」
Aさんにも会えて、連絡先も交換できて、名前まで聞けた
めっちゃ最高な日じゃんとか思いながらバスに戻ると
ニヤニヤ笑ってる早めに来ていたメンバーが待っていた
壱馬
「まーこーとー、さっきの人が会いたい言うとった人やろ?」
「そ、そうっす、」
壱馬
「ははは、顔真っ赤になってるって」
バスの中が笑いで包まれた
陸
「あはは、耳まで赤くなってんじゃん笑 まこっちゃんかわいい笑」
俺は顔に手を当てながらさっきまで座ってた席に戻った。
(でも、会えたな やっと。名前も聞けたし、後で連絡しよ)
一ノ瀬 A。あの人らしい綺麗な名前だと思った
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作者名:haRu.s2 | 作成日時:2024年1月25日 10時