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Aさんの華奢な体を抱きしめれば
お互いスイッチが入ってキスをする
息をあげながらAさんへの思いを口にする
｢…Aさん好きです、｣
A
｢…ん、ありがと｣
返ってこない好きという言葉をAさんにかけ続ける
体は求めてくれるのに、気持ちは一方通行だった
｢Aさん跡つけていいですか？｣
A
｢ん？｣
｢Aさんに俺の｣
A
｢だめ｣
そう言ってAさんは俺の口を塞ぐようにキスをした。
ことが終わっていつの間にか寝てた俺は寒さで目を覚ました
目を擦って窓の方を見ると開いていた
｢風邪ひきますよ｣
外でタバコを吸っていたAさんに声をかけた
A
｢起きたんだ、もう少ししたら入るから服着なよ｣
外は暗いのにAさんだけが月に照らされている様に感じた
｢Aさん｣
A
｢ん？｣
｢…好きです｣
A
｢…ん、なんかあったかいの飲みたいよね。コーヒー飲む？｣
またかき消すように話題を変えられた
Aさんがコーヒーを淹れてる間に
1枚の写真が落ちているのを見つけた
写真には、Aさんとそれ以外に3人写っていた
1人はドラムのステッキを持ってもう1人はベース
それからもう1人Aさんと親しげに肩を組む男の人
｢Aさん、これ｣
A
｢あ、落ちてた？｣
｢はい、あの、この人ってこの前健太さんと話してた人ですか？｣
A
｢あ、うん。元バンドメンバー｣
そう言ったAさんの顔はどこか寂しげだった
でもちょっとだけ気になって聞いてみた
︎ ︎ ︎
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作者名：ｈaＲu.s2 | 作成日時：2024年1月25日 10時
