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A
｢何でそんな思い詰めた顔してんの｣
｢あ、すいません ちょっと考え事してて、｣
A
｢そっか｣
今言わなきゃダメだ。そう思って立ち止まった
｢Aさん、ごめんなさい｣
A
｢ん？｣
｢思い出したんです。この間酔った時のこと｣
不思議そうに俺を見つめるAさんの目を見つめた
｢怒ってますよね、、急にあんなことしたから、｣
A
｢ごめん、さっきから何に対して謝ってる？｣
｢え、いや、あの、酔った勢いでAさんに、、キスしちゃったから｣
そう言ってAさんのほうを見るとまだ不思議そうな顔をしてた
A
｢あんた、あたしがあれで怒ってると思ったの？｣
｢…はい｣
俯きながら返事をしたらAさんがアハハと笑った
｢え、何で笑うんですか？！｣
A
｢いや、面白いなと思って｣
｢何がですか！｣
A
｢別にキスされたくらいじゃ怒んないよ｣
そう言ってAさんが俺の目の前に来て
頭に手を乗せて撫でてくれた
頭に置かれた手が優しくて胸がキュッとなって
俺は咄嗟にAさんの華奢な体を抱きしめた
｢…Aさんあったかいですね、｣
A
｢寒いの？｣
｢うーん、ちょっとだけ｣
抱きしめてもAさんは動じなくて、キスをしても動じない
俺が思うよりもAさんは色んな経験をしてて
俺なんか相手にされてないと思ったら胸が苦しくなった
“俺のこと見てください。Aさん”
その言葉を言えず、そっと胸にしまった
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作者名：ｈaＲu.s2 | 作成日時：2024年1月25日 10時
