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いきなりのAさんの言葉に驚く
「え、え、すいませんもう1回言ってもらっていいですか?」
A
「焦りすぎでしょ」
Aさんが意地悪そうに笑いながらもう1回言い直した
A
「家来る?嫌なら別にいいけど」
テンパって頭が追いつかないけど嫌じゃなかった
「嫌じゃないです!いいんですか?逆に」
A
「いいよ、別に」
「じゃあ、行きたいです!」
いきなりの事で驚いたけど正直嬉しかった
「何で急に誘ってくれたんですか?」
A
「なんか俯いて寂しそうに見えたから」
ちゃんと見てくれてた事に胸が鳴った
A
「お酒買ってこうよ。飲みたい気分だから」
「え、はい!」
Aさんの家に行くまでずっとドキドキが止まらなかった
お酒を買ってタクシーに乗った
タクシーの中でずっとAさんは窓の外を見ていて
ラジオから流れる歌だけが鳴り響いていた
Aさんの家に着いてエレベーターに乗る
心臓が飛び出そうだった
Aさんが7階を押してエレベーターが動き出す
706と書かれた部屋の前で立ち止まって鍵を開けた
部屋に入るといい匂いがした
「なんかいい匂いしますね」
A
「うん、多分これ」
そう言って棚の上に置かれたお香を指さした
芳香剤とかじゃなくてお香を使ってるのが
何となくAさんぽいなって思った
「お香焚かないんですか?」
A
「焚きたかったら焚いていいよ」
そう言われてお香をセットして隣に置かれた
ライターでお香に火をつけた
︎ ︎
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作者名:haRu.s2 | 作成日時:2024年1月25日 10時