2 ページ2
A
「あたしはそうは思わない。諦めて」
そう言って彼女はまた歩き出した
どうにかしてでも彼女を止めたい
そう思った俺は気づけば叫んでいた
「じゃあ!!またどっかで会えたら!俺と仲良くなってくれますか!!」
そう叫ぶと彼女だけじゃなくて周りも俺を見たのがわかった
それを見た彼女が走ってきて
俺の手を取って走り出した
「えっ?!ちょっ、」
しばらく走り続けて人気のない所まで来ると止まった
A
「っはあ、あんたっ、馬鹿なの?っアーティストなんでしょ?」
「っえ、あ、っはい!」
お互い息を切らしながらも会話を続けた
A
「っなら、大声出してバレそうになる事するのは普通に馬鹿でしょ。」
「っだって、止まってくれなかったから、」
A
「だからって、」
「どうしても、あなたと仲良くなりたかったから」
そう言ったら彼女はまた俺を見つめたまま
何も言わなくなった
それから息を整えて淡々とした口調で聞いてきた
A
「さっき、またどっかで会ったらって言ってたでしょ?」
「え、はい!言いました!」
A
「もし、あんたがあたしにまた会えたらなるよ。友達」
「え、いいんですか?!」
A
「会えたらね」
「わかりました!やった、ありがとうございます!絶対見つけます!見つけて声かけます!」
A
「じゃあ、帰るから。じゃあね」
呆れた顔をしながらギターを担ぎ直して歩き出した
そんな彼女の後ろからまたデカめの声で言った
「お気を付けて!」
そう言うと彼女は俺の方を振り返って
1回だけため息をついてからまた歩き出した
︎ ︎ ︎ ︎ ︎︎ ︎
235人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:haRu.s2 | 作成日時:2024年1月25日 10時