憂鬱のシスター (ページ2)

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二羽ページ2

《自由》が欲しい‥

「‥夢‥

あの綺麗な人、誰だろう‥」

ぽたぽたと黒い液が落ちた

「監督生ちゃんの他に女の子いるよー！
ディアソムニア寮所属で、リドルくんと同じクラスのA・ドラコニアちゃん！

監督生ちゃんが来る前は、ナイトカレッジの唯一の女子生徒で、成績優秀、文武両道！
そして、なんと言っても、可愛い、綺麗、美しいが三拍子揃ってて言わずがな完璧美少女ちゃん
だけど、すっごいガードが固くてさぁ
オレも仲良くなりたいんだけどー」

「ディアソムニア寮の生徒の中じゃ、話しやすい方だとは聞いてる
だが、確かにいつも《誰か》がそばにいるな」

「へぇーそうなんですか

(私と同じ、女の子‥会ってみたいな)」

「リドルから聞いた話だがな
あいつと同じクラスで隣の席だからよく話すとは言っていたな」

「リドル寮長も隅に置けないっすねー」

夢で見た事は伏せて話していれば、異常にザワつく食堂

退け！！姫様の通り道にいるな！！と耳が痛くなる程の声

そちらへ目をやれば、一際目立つ存在

漆黒のロングヘアーは黒いリボンで束ねられたツインテール
整い過ぎたルックス
黒い角を生やし、モデル以上のスタイル
黒い制服には緑のライン

あ、あの子が噂のAちゃんだよ！
ケイト先輩がそう言う

《完璧美少女》、本当にその通りだった

「姫様、僕がお食事をお持ちします！！
先にお席でお待ちください！！」

『自分で出来るから大丈夫よ、セベク』

「姫様の手を煩わすことは全て僕が致します！
さっさ、姫様はお席の方へ」

『‥はぁ‥』

「(なんだか、疲れてるのかな‥？)」

遠巻きから見た彼女の事、疲れてるのか、表情が重った苦しく見えた

彼女のそばにいた《騎士》は席へ座らせると、意気揚々と食事を取りに行った

「あれが《騎士様》だ」

「俺たちと同じ一年のDクラスのやつですね」

「あやつは、セベクじゃよ」

「そうそう、セベク！って、うわぁ！？」

「いい驚きじゃな、驚かしがいがあるやつじゃ」

「り、リリア‥突然、現れるな」

「お主らがセベクの話をしとったからのぉ
飛んできた」

「相変わずリリアちゃん、地獄耳だね」

「そうじゃろ、そうじゃろ」

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