元旦 三 ページ36
形式だけの乾杯、私は呑まずに
入ったままの枡を置いた
皆さんは口に付けていた
お酒ってどんな味がするのだろう
くんくんと香りを嗅ぐ
そんな私の前から枡が消える
誰かが取ったのだろう
視線を上げれば
片手で持ち上げていた大包平さん
呑めないのだろう、やめとけ
私が呑むと勘違いしたのだろうか
取り上げられた形になった
『呑みません、香りを嗅いでました』
「犬か」
『今年は鼠年ですよ？』
「それはわかってるがそうじゃない、はぁ」
『？』
頭を抱えてる大包平さんに首を傾げた
他の皆様と違って少し緩っと着ているせいか
合わせから見えた逞しい胸板
ほんのり頬が熱くなる、視線を逸らせば
花より団子なんだろう
せっかく豪勢な料理並んでるんだ
いっぱい食え、桔梗
私の隣に座って、お皿に山盛り乗せていく
主にお肉
どんどん積まれていくおかずに
少し困ったように微笑んだ
「ほら、食え
お前は病弱だからな、少しでも食って
体力つけろ
また、倒れられたら心配になる」
『あ、ありがとうございます
(いっぱいだなぁ‥)』
「大包平、桔梗にそんな食わせて
どうする？」
「鶯丸
桔梗は食わなきゃならない
食って食って、体力をつけなければならない」
「大包平、これは積みすぎだ」
『大丈夫ですよ！
いただきます！』
割り箸を割り、積まれてるおかずを
見つめた
タワーのようなおかず、大食い選手権とか
見た事あるけど、そんな感じ
1番上にあったローストビーフ
御祝い事にはこれだよね！と
光忠さんがレシピを見せて話してたのを
思い出した
口に入れれば、お肉が柔らかく
程よいスパイスの味付け
ご飯が欲しくなる、お箸が止まらない
「桔梗、美味しいのかい？」
『髭切さん
はい、すごく美味しいです』
「うんうん、こっちも美味しいよ？
あーん」
『あ、あの髭切さん‥//』
私の顎に手を添え、使っていたであろう
髭切さんのお箸に挟まれたお刺身が
口元へ
にこやかに微笑む髭切さんの好意を
無下に出来ない
少しの恥じらいを持ち口を開け
あーん、してもらう
さり気ない間接キスにドキドキする
美味しい？と聞いてくる髭切さんに
私は微笑み頷いた
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ベスくん(プロフ) - 瑠璃さん、ハマってしまいました、なんと言うことでしょう、ずっとシャンパンゴールドが頭から抜けません(笑) 本のことは知りませんでした！なにぶん、ハマったの最近なんです！ (2019年6月21日 1時) (
レス) id: fe5bc9a228 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - ヒプノシスマイクハマりました?私は麻天狼派です!６月25に麻天狼とポッセ、B,BとMTCの本が発売、すでにTDDの本が発売されてます知ってたらすいません (2019年6月20日 19時) (レス) id: dab8dcba5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベスくん | 作成日時：2019年6月8日 23時
