太陽神様、力 ページ45
木箱の中身を覗いた、折れた短刀達
煙管を咥え漂わせる白梅香
泣きっ面の薬研と一期に近寄る
おい、いつまでもピーピー泣いてんじゃねぇよ
そう言えば二人は、腫らした目で見てきた
薬研と一期の雫を拭ってやる
そして、俺が持ってる木箱に目をやる
「大将、それ‥」
『お前と一期の兄弟なんだろう』
「あぁ、でもそれどうして‥」
『黙って見てろ
俺がお前たちにできる事なんて
これしかねぇだろう』
木箱を地に置く、二人を下がらせる
そして、その木箱に向け手を翳す
小さくカタカタと音を立て、宙へ浮かび上がる
一つ一つ破片達
ぶわっと溢れ出す神力、出陣組の身体さえもあっという間に綺麗にする
ふよふよ漂う小さな光が、破片に纏まりつきその形を戻していく
髪が、着物が、柔らかい風に吹かれ揺れる
そして、役目を終えたように
木箱へ戻って行った
『上出来だな、流石俺様だな』
覗いた木箱、五振りの短刀があった
それを片腕に担ぎ、驚いてる薬研の渡した
『顕現はまた明日な
良かったな、また兄弟達と会えるな』
薬研の頭をぽんぽんと優しく叩けば、木箱を持ちながら俺の身体に寄せてきた頭
木箱、痛っ！そう思いながらも受け止めてやる
鼻水を啜る音と共に
『ありがとう‥っ‥』と言う言葉
俺はしゃがみ薬研と目線を合わせる
下から覗くその顔、涙と鼻水でぐちゃぐちゃ
男前の顔が台無しだな、たく
そう言いながら、羽織の裾で拭ってやる
『泣くなよ、薬研』
「泣いて、ない‥！」
『はいはい』
「大将っ‥！！」
その体を抱きしめてやる、抱えらてる木箱は強く抱きしめられながら、俺の肩口に顔を埋め、涙を流していた
―太陽神様、一休み―
‥あの、主殿‥
なに？
何と御礼を申したら良いのか‥
なんだよ、急に主って
お前の口から言われると鳥肌立つわ
‥‥‥‥
そんな目で見んなよ
まぁ、礼が欲しくてやった訳じゃない
しかし、それでは私の気が晴れません‥
面倒だな、たく
噛み付いてお前が、手懐けられた犬みたいになりやがって‥はぁ‥
これは‥？
どう見てもお猪口だろう
礼は、酒に付き合えって事で
今日は、いい月だしな
一人で呑むのも勿体ないだろう
では、僭越ながら私が御一緒させて
頂きます
あぁ、ほら、乾杯
はい
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akithin.(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！ (2020年7月15日 2時) (
レス) id: e324714dd9 (このIDを非表示/違反報告)
氷牙 - 短刀達と鬼ごっこをお願いします。太陽神、かっこよくてめっちゃ好きです！ (2019年11月14日 16時) (レス) id: 990e5cc797 (このIDを非表示/違反報告)
氷牙 - 長谷部とイチャイチャしてほしいです。設定などはお任せします。 (2019年10月21日 23時) (レス) id: 990e5cc797 (このIDを非表示/違反報告)
氷牙 - 面白いです！更新頑張って下さい！ (2019年8月15日 17時) (レス) id: 551fba8171 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベスくん | 作成日時：2019年3月18日 3時
