太陽神様、審神者になる

太陽神様、薬研と ページ3

大股を開き、腰を抜かしてる家畜
その傍らには俺が叩き落とした短刀
扇子を閉じれば
それを拾い見る

刀の付喪神と聞いていたが
刃こぼれで台無しだな

あのクソ餓鬼の体にも傷が見える

人間如きが神を仕えさすか
世も末だな、ほんと

刃こぼれした短刀に指を這わせる
指を滑らせれば
あっという間に刃こぼれが無くなり
綺麗になる
そして、その短刀を投げつけてきた薬研へと
投げ返せば
頬ギリギリ掠め、柱へ突き刺さる




「！？」

『悪いが、俺は元から餓鬼相手に
本気(ﾏｼﾞ)にならないから

刀の付喪神って言うぐらいなら
自分の刀ぐらい大事にしろよ
投げてくんじゃねぇよ、クソ餓鬼』




目の前の男がもう1人の人間の
首根っこを掴み、歩き出す
いつの間にか俺の体は綺麗になって
痛みもない

に、逃げませんから自分で
歩かせてください！

逃がす訳ないだろう？
俺から逃げれると思うなよ？

俺は、話している男達を見た
柱に刺さった短刀を引き抜き
見つめた
綺麗に手入れされてる短刀
キラっと光る
それを鞘に入れ直し後を追い駆ける





ー太陽神様、薬研に興味持たれるー


なぁ、俺っち
薬研藤四郎、あんたの側にいさせてくれよ

粟田口派の短刀ですよ！
粟田口派は兄弟が多い刀種です

ふーん、そう
まぁお前の好きにしたら？

おう、好きにさせてもらう
よろしくな、大将

おー、よろしくな
ところで、俺様の事知ってる？

大将の事か？有名人か？

この方は何を隠そうかの有名な…へぶ！？

ん？どうした？大将

いや、なんでもない
(俺の事を知らないなら
知らないままの方がいいか)

蹴られた…(泣)
何もしてないのに、蹴られた(泣)

太陽神様、薬研と二→←太陽神様、お初 二

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す