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付喪神様、白梅香に導かれて 三 ページ20

立ち止まった男の背中に鼻をぶつける
痛ッ‥急に立ち止まるな!と
鼻を手で触り言いながら、効かない目で男を見つめる
何も言わない男、繋がれたままの手が
少し強く握られた、そんな気がした

そしてまた黙ったまま俺の手を引くんだ

最初に握ってもらった時よりも
強く握られて

本当によくわからない男だ
少し興味が湧いた、この男に






「なぁ」

『‥‥‥‥‥』

「なぁってば」

『‥‥‥‥‥』

「なぁってば!」

『‥‥んだよ』

「何で審神者なんて引き受けたんだ?
おまけにぶらっくな俺達だ
厄介者だろ、君にとったら」

『知るか、んな事
面倒な事聞くな、うぜぇ』

「(ムッ)知らない訳がないだろう

それとも何か?
一期の言う通りただの冷やかしで来たのか?」







何も答えない男に俺の苛立ちも少し募る

‥俺が嫌いなら手を離せばいいだろう
そう言えばまた男が立ち止まるから、俺の足も止まる

繋がれた手を離そうとすれば
それは男によって阻止される、俺はまた驚いて男を見た、男がどんな顔をしてるかは
わからない

だけど‥






『黙って握られてろと言ったろ

‥お前を置いて行ったりはしない』

「‥君の方が面倒だ

優しくたりしなかったりと‥
君は俺をどうしたいんだ?」

『お前を見てると苛々する‥』

「理不尽な答えだな

俺だってそんな君に苛々する」

『‥お前が‥』

「俺がなんだ?」






俺と男の間、夏の夜風が過ぎる

なんでもない、忘れろと
男が口にする、言いかけた言葉を呑み込んだのだろう、言いかけた言葉の先が
何なのかはわからない

だけど、最後に男が口にした『お前が』と言う言葉に感じたのは《寂しさ》だった







ー白鶴と太陽様ー


書き直しました。作者

太陽神様、愁いと戸惑い→←付喪神様、白梅香に導かれて 二



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akithin.(プロフ) - 更新楽しみに待ってます! (2020年7月15日 2時) (レス) id: e324714dd9 (このIDを非表示/違反報告)
氷牙 - 短刀達と鬼ごっこをお願いします。太陽神、かっこよくてめっちゃ好きです! (2019年11月14日 16時) (レス) id: 990e5cc797 (このIDを非表示/違反報告)
氷牙 - 長谷部とイチャイチャしてほしいです。設定などはお任せします。 (2019年10月21日 23時) (レス) id: 990e5cc797 (このIDを非表示/違反報告)
氷牙 - 面白いです!更新頑張って下さい! (2019年8月15日 17時) (レス) id: 551fba8171 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ベスくん | 作成日時:2019年3月18日 3時

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