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5話 巫女と月 ページ5

こんのすけちゃんを抱きしめ中へ
古ぼけたお屋敷からは、何も聞こえない

この中に付喪神様たちがいるって
紅丸さんが話してけど
気配が感じられない

ぎゅっとこんのすけちゃんを抱きしめる強さが強まる

桔梗様、大丈夫ですか?
こんのすけちゃんが、心配してくれてるのかぺろっと舐めてくれる

ふふ、くすぐったい
こんのすけちゃんがいるから、大丈夫
ありがとう
微笑んでそう言った

軋む廊下、血や白い液体
嫌な匂い…

息を潜め、中を歩いていれば何が私の腕を切る
桔梗様!!
こんのすけちゃんが声をあげた

刀で切られたのは間違いない
でも、正体がわからず恐怖がくる







「人間は、殺すっ…!」

「(に、逃げなきゃ…
じゃないと、私…
殺される…!!)」

「殺すっ!」







こんのすけちゃんを抱きしめ軋む廊下を走る

はぁ…はぁ、はぁ!

いざ、死を目の前にすれば恐怖
それはまだ『生きたい』と願う証拠
死にたいと思うならあそこで絶っていた

後ろから迫る恐怖から逃れようと速くなる足
角を曲がり襖を開け閉める

その場に座り込み肩で息をする

元々、病弱な私
体力などない、他の人より劣る

桔梗様、大丈夫ですか…?
不安そうの見つめてきたこんのすけちゃんが
私の膝に手を置き聞いてきた

安心させるように、うんと笑顔で頷いた








「人間か
俺の部屋に何の用だ?」

「…っ!
だ、誰ですか…?」

「俺か?

俺は三日月宗近
人間、この部屋に何用だ?」

「えっと、追われてそれでこの部屋に…
すみません
貴方の部屋とは知らず勝手に入ってしまって
すぐに出ていきますから」

「そうか、追われてこの部屋に

よいよい、少し俺の話相手になってくれんか?」

「話、相手ですか?
私で良ければ
えっと、私は桔梗と申します
よろしくお願いします」

「桔梗、か
いい名だな
花言葉は『永遠の愛』『誠実』『清楚』

だが、俺には見えんのでな
桔梗の顔が」

「え…」

「桔梗、近う」







三日月宗近さんに近寄れば、その両目は閉じられていた

そっと触れられた頬
両手で包み込まれた






ーーーーーーーーーー

三日月宗近、三条派の一振
天下五剣でもある、美麗な太刀

6話 月を宿した男→←4話 今日から桔梗



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三三七拍子 - 源氏兄弟の名前のくだり、もうほんっと大好きです! (2019年6月26日 10時) (レス) id: fda3082ed3 (このIDを非表示/違反報告)
ノエル(プロフ) - オリジナルフラグ外せば違反にならないから、今のうちに外してしまおう? (2019年1月12日 16時) (レス) id: 9e58c80ee2 (このIDを非表示/違反報告)
夕美 - オリジナルフラグちゃんと外して下さい、違反です。ルールくらい確認しましょう (2019年1月12日 16時) (レス) id: a2860cc4ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ベスくん | 作成日時:2019年1月12日 16時

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